一気に夏商戦モード全開
問われるコスト販売意識
2018.7.15
 ◎…関東甲信越地域では観測史上、記録的な早さで梅雨明けとなり、夏到来。販売最前線の給油所店頭は一気に夏商戦モード全開の様相となった。特約店関係者は「夏商戦はガソリン増販の商機だと喜んでばかりはいられない。仕切り高止まり基調の中、まずは足下のコストを反映した販売姿勢が不可欠だ」と気を引き締める。

 ◎…昨年4月にJXTGがスタート。足踏み常態が続いた出光興産と昭和シェル石油との経営統合も創業家が歩み寄りを見せたことで来年4月にも経営統合というシナリオが現実的になった。「経営統合の時期については近々明らかになるだろうが、昨年4月にスタートしたJXTGと比べ、創業家が難色を示した一昨年からの年月は、失われた3年といったところだろう」と業界関係者は話す。

 ◎…JXTG 、出光興産+昭和シェル石油、コスモ石油の3グループの中にあって「ガソリン市況を重視する時代は終わった。近隣の安値への対抗意識を強めても系列元売の事後調整を期待するのは無理という場面になっている」と語る特約店主。また、別な特約店幹部は「ガソリン市況よりも油外商品の収益力を重視した経営戦略が問われている」と強調する。

 ◎…かつて元売は13社を数え、その後、丸善石油と大協石油とが合併してコスモ石油が誕生。三菱石油、九州石油が日本石油と統合。国策会社といわれた共同石油は日本鉱業との垂直統合でジャパンエナジーへと姿を変えた。そのジャパンエナジーも日本石油と合併、JXエネルギーが誕生。そして東燃ゼネラルが昨年、JXと統合してJXTGがスタート。さらに出光+昭和シェルの統合で元売3グループとなり、数あるサインポールも激減。「元売再編によって仕切りの事後調整が姿を消し、スポット玉もタイトになった今、給油所経営は足下のコストを前提にした販売姿勢が問われ、今夏商戦は元売再編下での給油所経営の試金石と位置付けなければならない」ことが共通の認識になっている。


北海道のガソリン価格予想
4月22日(月)から4月28日(日)まで
変わらず
仕切りにより、値上げも

04月25日付ヘッドライン

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