◎…6日に発生した北海道胆振東部地震。道内の製油所、油槽所に被害はなかったが、供給遅延などで不安心理が働きSSにガソリン給油客が殺到。停電の中で自家発電により営業をしたSSには給油待ちの車が長蛇の列をつくった。 「2011年の東日本大震災の時の光景がオーバーラップした」と語る東京都内の特約店主。「ガソリン供給不足という妄想でSSに給油客が殺到するというパターンだが、停電の中でも営業を続けたSS関係者の苦労を労いたい」との声が業界内外から聞かれている。
◎…全石連は今月1日から「満タン&灯油プラス1缶運動」を展開している。こうした最中に北海道胆振東部地震が発生した。常日頃からガソリンを満タンにしておくという意識が定着すれば、地震や台風などの災害時に給油客がSSに殺到するという事態は回避できる。
◎…7月初めの西日本豪雨、そして今回の北海道胆振東部地震。 「今年はSS業界にとって『災い』という言葉に振り回されている」と話す関係者もいる。
◎…地域との共生、地域密着を志向する販売店関係者は「災害時に地元顧客に安定供給するというのが使命のひとつ。ガソリン満タンだけでなく灯油をはじめとする暖房用燃料油の在庫満タンを顧客に勧めていきたい」と話す。
◎…今回の北海道胆振東部地震は北海道だけの問題ではない。 「首都圏や東日本における大震災発生の予兆だ、とする専門家筋の見方もあるという。災害型SSを普及するとともに、販売店も地域密着型という特性をフルに発揮し、地域の『オアシスステーション、安心拠点』という位置付けをアピールすることが欠かせない」と今後の方向性を強調する販売店関係者。元売販社、体力がある大手特約店との差別化に向けた大きなカギとして、小回りの効く地元密着型の経営志向が浮上してきている。
北海道のガソリン価格予想
4月1日(月)から4月7日(日)まで
変わらず
値下げが出るかも
|
03月30日付掲載予定
■「赤字」横ばい37・1% 全国石油協会「石油業経営実態調査」 |
■緊急時対応の体制不備も 経産省の本年度LPガス立入検査 |
■油外の比重より大きく 春の戦略特集 |
■地域密着型SSづくり標榜 道エネベニータウンSS |
■季節商品の販売にも注力 地崎商事北27条SS |