新型コロナで「悪循環」も
数量増減に一喜一憂せず
2020.4.10
 ◎…新型コロナウイルスの感染拡大がSS業界にも様々な影響を与えている中での新年度入りとなった。 「3月は不要不急の外出自粛要請などもあってガソリンの減販に泣かされたが、4月になってもそうした状況は続いている」と嘆息する関係者は多い。新年度になっても業界環境は厳しいことに変わりない、というのが実情のようだ。


 ◎…新型コロナウイルス問題は国難とも言われている中で「原油相場の下落による仕切り下げ場面で、先取り値下げに血道を上げる廉売業者の安値攻勢に惑わされるのではなく、商道に徹したアクションこそが欠かせない」と認識を新たにする特約店関係者。先取り値下げはもとより論外、足元のコストを前提にした販売姿勢が求められている。

 ◎…新型コロナウイルス問題はなかんずく中小企業に大きな影響を与えている。SSの掛け売り法人客が倒産となれば給油代金の貸し倒れにつながる。貸し倒れとなれば販売店の経営悪化につながる。資金繰りが苦しくなれば特約店に商品代金の延納を求めることになり、資金繰りが厳しい販売店への卸売が多い特約店は自らも資金繰りが窮屈になる。こうした特約店は元売会社に商品代金の支払いサイト延長を求めることになる。新型コロナ倒産は販売店、特約店、元売会社などいずれにも影響を与えることになる。

 ◎…新年度入りとなった今、ニュースは新型コロナウイルスばかりで憂鬱になる、という声も聞かれる。しかし、国難と言われる新型コロナウイルス問題を乗り切ることが最優先だ。ある特約店社長は「SSの生き残りに向けて、新年度に何が必要なのか」と自問自答する。そして「仕切り下げ局面の中で、業界の悪癖とも言われる先取り値下げ体質からの脱却こそが求められているはずだ」との答えを導く。

 ◎…今月末から大型連休商戦に入る。ガソリン販売数量が増えただの減っただのに一喜一憂するのではなく、収益重視が商道の基本であるということに徹する局面を迎えている。



北海道のガソリン価格予想
4月22日(月)から4月28日(日)まで
変わらず
仕切りにより、値上げも

04月25日付ヘッドライン

■膨らむ期待GW商戦 一気呵成の「挽回」期す
■「失敗は有効解導く手段」 札危協保安研修会で三田薫氏講演
■石販業者への配慮明記 官公需「基本方針」が閣議決定
■保有率77.6%、小幅減少 自工会が乗用車市場動向調査
■好調油販さらなる拡販に照準 フルの強み生かし道エネ環状通SS