コロナ禍でGWの様相一変
支払いサイトの延長要請も
2020.5.15
 ◎…新型コロナウイルスの感染者急増を受け政府が発した緊急事態宣言下のゴールデンウィークも終わり、改めてSS店頭の販売戦略を見直す動きが強まっている。 「大型連休期間中は商戦どころではなかった」と話す特約店関係者ら。 「大型連休期間中、営業するフルサービスのSSの数を絞り、ピンポイント営業を展開した」 「緊急事態宣言に伴って外出や移動の自粛、観光の自粛など様々な自粛が求められる中、むやみにすべてのSSを開店するのではなく、立地条件や商圏の特性などを考え合わせ営業するSSを絞った」 「営業するSSには休業したSSのスタッフを投入した」などと話す。さらには「販売数量を志向するのではなく、利益や地域密着を志向し、社員やアルバイトスタッフの健康、安全にも十分に配慮した」とも強調する。

 ◎…大型連休→数量アップ→繁忙→書き入れ時という「業界神話」が大きく崩れた今年のゴールデンウィーク。これからの5月市場は改めて利益重視の姿勢が問われることになる。ガソリン需要の減少は緊急事態宣言でさらに加速し、そうした厳しい状況下では、数量アップを期待するのではなく、マージンや利益を放出してまでの安売りは絶対にしない、そうした共通認識を浸透させることができるかどうかが5月市場の課題になっていくということだ。

 ◎…新型コロナウイルスの感染拡大はいつ終息に向かうのか。大型連休の商いを総括して特約店幹部は「夏商戦でも新型コロナショックが続くことを想定した戦略の策定を進めている」と語る。

 ◎…新型コロナショックで旅行・飲食・サービス業などが直面している苦境は、決して対岸の火事ではない。 「ガソリン販売数量の減少、油外収益の伸び悩みで商品代金の支払いサイト延長を元売に要請しなければならない局面だ」 「社有SSのリース料の減少を元売に求めることもある」といった声も聞かれる。今後、特約店と元売との駆引きが表面化してくることが見込まれる。


北海道のガソリン価格予想
4月15日(月)から4月21日(日)まで
価格上昇
値戻し後に値下げも

04月20日付ヘッドライン

■広がる困惑、失望感 対量販構図変わらず 札幌市場
■昨年度、減少に転じ17件 危険物取扱者の違反行為
■3月決算組「まずまず」 収益環境の良化が支える
■消費、供給ともに減少 2022年度エネルギー需給実績
■42%が「月に1回以上」 GfKJapanが洗車で調査