コロナ渦が翻弄 盆商戦
人出増も給油客増えず
2020.8.25

例年なら混み合う盆商戦最終盤のSSだが、多くは 期待したほどに「好転」の実感をつかめなかったよう
 新型コロナウイルス感染拡大の影響で売上げを減少させている道内SS。その挽回をと期待がかかった盆商戦だったが、期待したほどの好転とはならず「まだまだ」といった声が大勢を占めた。人出は外出自粛要請の解除などから増えてきているものの、それに伴うほどの給油量の拡大までには至らず、回復に向けては途上。ただ、中には近隣他社SSの休業で売り上げを伸ばしたところもあった。洗車も天候の関係で良くなかったという声が多かった。


 7月下旬の4連休も期待はずれに終わり、懐疑的な状況で迎えた盆商戦は思惑どおり、まだまだという声が多かった。

 札幌市内の燃料油販売は「普段どおり」と「1割程度の減」といった声があり、洗車は雨予報が晴れ予報に変わって「良かった」というSSもあった。札幌近郊の大商業施設に近いセルフSSでは売上げが予想以上となる一方で、空知管内の国道沿いSSからは「コロナ禍以降ずっと2割程度の減少が回復しきれていない」との声も。

 多くの観光スポットを抱える道南圏は「多少落ちている」 「前年の8~9割程度」で、売上げ減少の理由として外国人観光客の減少を挙げる。ただ、他管内ナンバーの車が多くなり、近隣他社SSの休業で売り上げを伸ばしたSSもあった。同じ道南圏でも胆振管内のSSは2割程度の減少が続いており、戻るにはまだ時間がかかりそう、と話す所長もいる。

 一方、道内有数の道南圏の温泉街では、ホテルや旅館に観光客が戻って車の通りも多くなったほか、地元自治体が宿泊客に商品券を無料配布、それを使った給油客が相当数あって「その恩恵は大きい」とSS所長。

 道北圏では「まだ1割程度の減」というSSが多い中で、法人関係は前年並みにまで戻ったというSSも。記録的豪雨に見舞われて洗車は悪かったというSSが多い。

 道東圏でも、一大イベントの花火大会が中止になって売上げは減少。車販は伸びたというSSもあったが、工事現場の休みが多く軽油は前年の3分の1まで減少したという嘆きの声も聞かれた。


北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付掲載予定

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