盤石な「備え」構築へ
4カ所で災害時対応訓練
2025.7.25

昨年度の災害時対応実地訓練(留萌・リード石油末広SS)
 南海トラフ地震など大規模地震の発生が高い確率で予測される中、エネルギー供給の「最後の砦」となるSSの役割はさらに重みを増すが、中核SSや住民拠点SSなどの災害対応能力をより強化するための各種訓練が本年度も今月末から始まる。全石連が上士幌町を皮切りに道内4カ所で災害時対応実地訓練を実施するほか、上川北部石協(常本照也理事長)も傘下全SSによる災害時対応一斉訓練を実施し、盤石な「備え」の構築を目指す。


 全石連が主催する災害時対応実地訓練は国の補助事業で、本年度も45都道府県、52カ所での実施を計画。本道では今月29日の上士幌町(サトウ機工上士幌SSほか)を皮切に、9月に入って11日に清水町(シミックス清水SSほか) 、18日に新冠町(中山石油新冠SSほか) 、28日に稚内市(木村石油稚内SSほか)で実施することにしている。

 いずれも訓練と座学研修の2部構成で、本年度から時間配分を最大1時間30分にまで拡大した訓練では、胆振東部地震で浮き彫りとなった課題なども踏まえ、大規模地震の発生やそれに伴う停電の際の身の安全確保から2次災害の防止、自家発電機の起動による非常用電源への切り換え、緊急車両に対する給油までの一連の手順、要領を確認し、他社、他SSからの参加者と共有。

 座学研修では、①設備の応急処置②能登半島地震に学ぶ震災対応─の2本立てで、成果の上積みを図っていく。

 一方、全国的にも稀な傘下全SSによる上川北部石協の災害時対応一斉訓練は、大きな災害の記憶を風化させないようにこれまで胆振東部地震が発生した9月6日、東日本大震災が発生した午後2時46分に実施してきたが、今年は8月26日に開始時間を決めず実施。

 名寄市との連携など新たな試みも交えて、大規模災害発生時における給油再開までの一連の手順を確認し検証するとともに、グループLINEを活用した課題や成果の共有などもこれまでと同様に行っていく。


北海道のガソリン価格予想
7月28日(月)から8月3日(日)まで
価格上昇
上昇のあと、徐々に下げ方向で

07月30日付ヘッドライン

■「安定」と「値崩れ」2極化 市況構築に微妙な変化
■「ゼロカーボン」前面に 環境広場さっぽろ開く
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