金融機関関係者も含めて14人が参加したセミナー
【北見】地域経済をも支える燃料小売業は、慢性的な人手不足に陥っており、北海道経済産業局は4日、北見市内で燃料小売業の人材戦略セミナーを開催。新たな視点での人材の採用、育成、定着に関する方向性を探った。中では兼業・副業人材の活用などのほか、事例紹介した経営者2氏は、採用面接は所長など現場のトップに任せていると同じ考えを示した。
「今こそ、経営者自らが未来を描き、働き手が輝き、誇りを持って取り組める仕事と体制をつくる」をテーマに掲げたセミナーには、オホーツク管内の燃料小売業者や金融機関関係者のほか根室管内の燃料小売業者も含めて14人が参加した。
冒頭の話題提供では北海道二十一世紀総合研究所の高松世大主任研究員が、中小企業庁の人材活用ガイドラインを基に人材の採用、育成、定着などに向けた経営者の考えるポイントを解説。 高松氏は「経営課題と人事戦略を連動させ、採用する人に何をしてもらうかという視点を考えてもらいたい」と提言するとともに、外部の人材の知識や経験を一定期間活用する副業・兼業の人材活用についても提案した。
続いてミウラ商会(美唄市)の三浦洋範社長と中山石油(新冠町)の中山智仁社長が事例紹介を行い、また、両氏に高松氏を加え3人のトークセッションも実施。
三浦社長は2024年3月に社長に就任し、翌年4月に豊浦町の藤川石油を第3者承継した。社長就任時に社員を大事にする会社を掲げ、スタッフの待遇改善、SSのステータスを上げるためにお客の出すゴミ捨てや寒い中でのウエイティングをやめた。社員との関係が良好過ぎて「辞めにくい環境では」と語り、美唄と豊浦の地域差にかかる悩みも口にした。
中山社長は2004年に社長に就任。22年に馬服クリーニングを始め注目を集めているが、当初は水素ステーションの開設を考えたがうまくいかず、元々考えていたクリーニングに地元特性の馬服のクリーニングも加えたと報告。田舎のSSには地元に残りたい人が来るので、地域の人に誇れるものにしていかなければならないとの考えを披れきした。
長く働いてもらう秘訣として三浦社長は「地域から必要とされる環境をつくる」ことを、また、中山社長は「自分でできる役割、仕事の範囲が広がることに気付かせる」ことを挙げ、両氏ともに採用時の面接は所長やマネージャーに任せ、現場の判断を尊重しているとして一致した。
なお、セミナーはきょう10日に旭川市でも開かれるほか、これに関連した人材戦略ワークショップが16日に北見市、29日に旭川市で開かれる。