北海道の可能性検証
「ゼロカーボン」でシンポ
2022.7.30

300席が埋まったシンポジウム
 北海道などの主催によるゼロカーボン北海道シンポジウムが、このほど札幌市内のホテルで開かれ、講演やパネルディスカッションを通してものづくりからまちづくりまでの北海道の可能性について検証。講演したトヨタの大塚友美執行役員はトヨタの取り組みを語り「1人の人間として取り組むことが大事」であることを満員の聴取者に訴えた。

 「ゼロカーボン北海道~ゼロカーボンなものづくり、まちづくりを目指して」をテーマに掲げたシンポジウムは、北海道と北海道建設技術センターとの共催。会場は定員の300席が埋まり、冒頭、主催者を代表して浦本元人副知事が「地域の活性化や持続可能なまちづくりに取り組むゼロカーボンの実現は社会全体の一体的実践が必要。家庭はもとより地域産業など幅広い分野と一緒に脱炭素に取り組むことが重要だ」とあいさつ。

 続いてトヨタ自動車の大塚友美執行役員が「トヨタが目指すカーボンニュートラル~サスティナブル&プラクティカルと実践・実証」と題し基調講演。 「カーボンニュートラル(CN)はリスクであると同時にチャンスでもある」との持論から切り出した大塚氏は、自動車産業とCN、トヨタのCN宣言の2つのテーマに沿い話を進めた。

 自動車産業とCNでは素材・部品製造、車両製造、車の走行、さらにはリサイクルと、すべてを通してCO2をニュートラルにするライフサイクルアセスメント、脱炭素社会に向け公平で平等な移行を目指すジャストトランジションの2つの視点が重要だと強調。

 その上でトヨタのCN宣言では、エコカー、環境にいい車は普及してこそ意味があるとの考えから持続可能と実現可能を意味するサスティナブル&プラクティカル、物事を変えていくには高い目標も大切だが、それに向けて行動していくことが重要だとしての実践と実証も解説し、耐久レースに参戦している水素自動車に言及した。

 講演を受け行われたパネルディスカッションで北海道エアポートの蒲生猛社長はCNの取り組みの重要性を主張し、元北海道経済産業局長の増山壽一氏は、ゼロではなくニュートラルを目指してはと提案。最後に大塚氏が「一人の人間として責任をもってやっていくことでCNは可能」だと締めくくった。

基調講演する大塚氏

講演に続いてパネルディスカッションも


北海道のガソリン価格予想
5月6日(月)から5月12日(日)まで
価格上昇
実質ベースで仕切り価格が上昇

04月30日付ヘッドライン

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