間もなく灯油商戦始動
盤石な態勢構築不可欠
2019.10.5
 2010年猛暑。この年は観測史上1位の暑さとなり、気象庁が9月1日を30年に一度の異常気象と認定した年。6月に札幌市や旭川市、9月にも札幌市や帯広市でその月の平均気温の最高値を更新し、6~8月の3カ月間平均でも札幌市など12市町で最高値を更新した年だ。


 札幌市消防局がまとめた熱中症の疑いによる市内の緊急搬送者数を見ると、この年は199人。前年の18人の11倍という数字からも、その年の猛暑がうかがえる。地球温暖化によるものなのか、その年以降はほぼ100人台で推移していたが、暑かった昨年は1年間に250人を記録し、今年は9月17日現在で昨年をすでに上回る265人に達している。暑い日が長く続いたのがその要因という見方がある。

 昨年は10月、11月と平年より暖かい日が続き、札幌の初雪は11月20日と明治23年と並んで観測史上最も遅い日を記録した。そのため、昨年の10、11月の灯油需要は例年の7、8割程度で推移。年間では価格の高騰もあって平年並みのマージンを確保したものの、今後を見据え「金額より一定量の確保」を重視しているという声も聞いた

 今年8月の3カ月予報によると、10月の気温は高めに推移すると予測され、初雪も平年の10月28日よりは遅く、11月上旬にまでずれ込むのではという見方がある。間もなく始まる灯油商戦は本道業界にとっての命綱だ。気候に左右されるのはいかんともしがたいところだが、盤石な態勢の構築が望まれる。  (祐)


北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付掲載予定

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