商戦を前にローリーの安全点検も行われている(札幌危険物安全協会が実施した一斉点検)
一部地域で最低気温が氷点下を記録、大雪山系旭岳にも初冠雪、そうしたニュースが流れるようになり、いよいよ灯油の本格需要期に入る。今シーズンは新型コロナウイルスの感染拡大が未だ収束の兆しを見せず、先読みが難しい中でのスタート。人手不足や働き方改革などを背景とした配送面の不安、都市ガスなどの攻勢といった課題、懸念も重くのしかかるが、質・量ともに「売り負け」しない商戦とすべく、各販売業者の奮闘が求められる。
新型コロナウイルスの感染拡大は、巣ごもりやテレワークの拡大などで灯油需要を押し上げるといった期待もあるが、これまで経験したことのない事態だけに、先読みは難しそう。さらに札幌管区気象台の3カ月予報などによると、今シーズンも当初は一昨年、昨年と同様、暖冬もようで推移することが見込まれ、販売業者にとって厳しいスタートとなりそうだ。
さらには、IoTを活用した灯油残量の「見える化」など新技術の台頭はあるものの、相変わらずの人手不足や働き方改革、ローリードライバーの高齢化などに伴う配送面の不安、小売り自由化をバネにした都市ガスや新電力とのセット販売で需要の拡大を図るLPガスの攻勢などといった課題、懸念が今シーズンも重くのしかかる。
ただ、そうした中でも灯油が各販売業者にとっての「命綱」である構図はこれまでと同じ。需給のタイト化からガソリンなど自燃油をめぐる収益環境は大幅に改善しているが、商戦の成否こそが将来を左右する。
胆振東部地震やそれに伴うブラックアウトの発生以来、灯油の有用性に対するユーザーの認識が変わり、価格も原油価格の低迷で70円台と、ガスや電気に比べて「手ごろ感」がある今、質・量ともに「売り負け」しない取り組みが不可欠。具体に欠ける表現だが、各販売業者の「奮闘」が求められるところだ。
北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き
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05月20日付掲載予定
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