電動化後に何を売る?
洗車やタイヤは残るが
2021.6.30
そこはやはり企業、経営最優先というものを見た気がした。ホンダは水素を燃料とする燃料電池車「クラリティフューエルセル」の生産を年内で中止すると発表した。構造改革の一環として製造工場の再編に伴う生産中止だが、カーボンニュートラルの動きが加速する中にあっても、やはり企業としては「売れないものはつくらない」ということなのだろう。

 クラリティフューエルセルは2016年に発売。価格は783万円(税込み、リース専用) 。高額で水素ステーションが少なかったこともあり、日本とアメリカでの販売台数は約1900台にとどまっている。生産拠点の埼玉県狭山工場の閉鎖に伴う生産中止となっているが、もし販売が好調なら、生産ラインを他の工場に移してでも生産を続けるのではなかろうか。ちなみに、2014年に販売を開始した我が国初のFCV、トヨタ「MIRAI」は全世界で約1万1000台を販売しており、昨年12月にはフルモデルチェンジした2代目が発売となっている。

 売れないものは売らずに売れるものを売る。これは販売企業の鉄則なのだろう。これを取り扱わなければ困る人がいるからと、販売を続けていたとしても、存亡にかかわる事態になったらそうも言っていられない。ガソリンがなくなっても、洗車やタイヤが残るのでSSはなくならないと言う人がいる。なくならないから安心ではなく、その時に何を柱として売っていくかの検討も必要だろう。 (祐)


北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月15日付ヘッドライン

■自燃油は対応にバラツキ 道内35市燃料油納入価格
■前年比6・4%減920万kl 令和5年度道内の燃料油販売
■修復歴見抜く力育成 ホームネットカーズが中古車査定A研修
■26%強が「非常に深刻」 人手不足で道が特別調査
■主力の洗車で売上増目指す 道エネ栄町セルフSS