「採販」への努力続く
各地で底上げや値戻し
2024.9.20

札幌市場はフル177円
 「値上げや値戻しをしても、幾日ももたずに値崩れ」といった状況を繰り返す道内主要市場だが、国の補助金を織り込んだ実質的な仕切り価格上昇局面ですら値を下げるという状況に危機感を募らせた販売業社の採販に向けた努力はなおも続く。札幌市場では今月第2週から2円程度の底上げが進展、一部量販店が値下げに動く中でも追随の動きは限られている。



 「いつ頃からだったか忘れてしまった」と自嘲気味に話す札幌圏のある販売業者幹部。札幌市場ではドライブシーズンに入った5月から8月末までに5回の底上げ、値戻しがあったものの、いずれも2、3日中に量販店がまずは値下げをし、その後、その量販店を中心として同心円的に追随の輪が広がるといった状況が続いてきた。

 そうした中、今月第1週から販売業社のほぼすべてが最大で13円になる値戻しに動き、レギュラーガソリン看板価格はフル175円、セルフ172円大勢に、さらに第2週からは仕切り上昇分に未達分を乗せた2円程度の底上げが進み、フル177円、セルフ174円大勢まで持ち上がった。

 第2週の値上げ後、1円20銭差で追いかけた量販店が5、6円の値下げに動いたものの、追随の動きは一部に限られ、採販への努力がやっと実を結びつつある、との印象を醸し出している。

 そうした状況は他市場でも同様で、ともに値戻しで値取りに不足感は残るものの、旭川で9日からフル174円、セルフ168円、函館でも10日からフル168円、セルフ165円にまで持ち上がり、もう一段の値上げに向け意欲も旺盛。

 帯広ではフル180円を維持しつつ、セルフをお盆時期の169円まで戻している。

セルフ174円が主流に


北海道のガソリン価格予想
8月18日(月)から8月24日(日)まで
価格上昇
値戻しへの意欲旺盛

08月10日付ヘッドライン

■対応のバラツキ顕著 道内35市燃料油納入価格
■河辺氏に道産業貢献賞 7年度要望も決議 中央会が全道大会
■合成燃料などの活用促進 産業構造審が経済政策の重点決める
■客数減懸念、囲い込みに全力 コスモ石油販売セルフ藤野中央
■「成果の見える化も大事」GHG実質ゼロ懇で意見交換