商戦を控え配送ローリーの点検なども着々と進む
まだまだ暖かな日が続く本道だが、定期配送の10月開始を間近に控え灯油商戦がすぐそこにまで迫ってきた。配送用ローリーの点検などもすでに始まり、準備は遺漏なく進められているようだが、今シーズンも暖冬や価格の高止まりなどによる需要減が心配され、配送面でも物流の2024年問題が暗い影を落とす。灯油が道内石油販売業者にとって「命綱」であることは今も変わりなく、どのような状況にも対応し得る万全の態勢構築が求められている。
ここ数年、商戦入りとなる10月や翌11月は暖冬もようで需要が減退、さらに降雪も遅いことから灯油を大量に消費するロードヒーティングがなかなか稼働しないなど入りの「出の悪さ」に悩まされ続けてきた。
札幌管区気象台の3カ月予報などによると、そうした状況は今シーズンも同じようで、強い寒波が本道上空に張り出してくる12月頃までは我慢を強いられそうだ。
また、価格は昨年より7円ほど安い120円前後での入りとなりそうだが、昨年と同様に20円もしくはそれを上回る口銭確保が見え隠れし、唯一の明るい材料。ただ、これもユーザーの節約意識を惹起(じゃっき)して需要の減退につながっていくことが考えられ、諸刃の剣ともなり得る。
これらに加えドライバーの時間外労働時間の規制、いわゆる2024年問題が、とりわけ配送面に暗い影を落とす。Iot技術などを活用したシステムの導入で効率化を図る動きも広がりを見せるが、ドライバーの高齢化とも相まって、少なくとも今期に限っては見逃せない問題。今年12月で終了予定の国の燃料油価格激変緩和事業も、延長の検討が伝えられるものの不安材料だ。
問題ばかりが目に付く今期。命綱を守り切る盤石な態勢の構築こそが求められる。
北海道のガソリン価格予想
8月18日(月)から8月24日(日)まで
価格上昇
値戻しへの意欲旺盛
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08月10日付ヘッドライン
■対応のバラツキ顕著 道内35市燃料油納入価格 |
■河辺氏に道産業貢献賞 7年度要望も決議 中央会が全道大会 |
■合成燃料などの活用促進 産業構造審が経済政策の重点決める |
■客数減懸念、囲い込みに全力 コスモ石油販売セルフ藤野中央 |
■「成果の見える化も大事」GHG実質ゼロ懇で意見交換 |