
今後、脱炭素に向かうことは世界の潮流であり間違いのないことだが、中東やロシアの紛争などから先行きには不透明感がある。それを物語るように、主要産油国で組織する石油輸出国機構(OPEC)は先月下旬、2050年の世界石油需要は23年比で17・5%増加し、日量1億2010万バレルになるとの見通しを公表した。インドを中心としたアジアやアフリカ、中東で今後も需要が伸びると見込んだ。身内びいきだとの批判的意見もある。
一方、石油消費国で組織する国際エネルギー機関(IEA)は今月16日に「世界エネルギーの展望」の中で世界の石油需要は2030年にはピークを迎え、その後減少に転じると、OPECとは異なる見解を示した。30年代半ばに世界は太陽光などの再エネの普及によって、低炭素エネルギーが最大のエネルギー源になる「電気の時代」に移行するともした。
冒頭でも述べたように、脱炭素化で石油需要が減少する、との見通しが出るのは予測できるが、もしそうなったとしたらどれだけ減少するのかが気になるところ。IEAの予測では30年以降は減少に向かうが、50年には30年より10%程度の減少になるとの予測を示している。
20年間で10%の減少、これをどうとらえるか。30年代半ばの電動化に向けたた電気自動車も、各国のディーラーは見通しを変更し、ガソリン車やHV車に重点を変更し生産するという発表が続いている。今後を熟慮する時間はまだあるのか。 (祐)
北海道のガソリン価格予想
6月23日(月)から6月29日(日)まで
価格上昇
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