利潤確保への危機感増幅
値動きに微妙な変化 札幌市場
2025.11.20

フル172円、
 札幌市場で今月第3週早々、販売業者の多くが仕切り価格上昇分の転嫁を含めた値戻しに動き、レギュラーガソリン看板価格はバラツキを残しながらもフル172円、セルフ169円が目立つが、量販各社は150円台後半の看板を掲げたまま。これまでならすぐにも値崩れとなったが、今回は少しばかり状況が違うようだ。マージン縮小への危機感からなのか、旧暫定税率廃止に向けた国の補助増額分の値下げを見据える「元値」づくりなのか。


 札幌市場では、とりわけ夏頃から、国の補助を含めた元売仕切り価格の実質ベースでの上昇に合わせて底上げや値戻しが進んでも、追随しない量販各社の安値掲示に大手が反応するといった構図で、幾日もたたないうちに値崩れが発生するといった状況が続いてきた。

 10月からだけをみても6日、20日、27日の3度、11月に入って4日に多くの販売業者がバラツキを残しながらも底上げ、値戻しに動いたが、いずれも量販各社が追随せず、翌々日には最大で10円を超す値下げが散見される状況となっている。

 ただ、今月第3週、10日からの底上げではフル172円、セルフ169円にまで戻した販売業者が多かったが、13日現在も価格を維持。明らかにこれまでとは少し違った状況を呈している。

 マージンの縮小に対する危機感からなのか、旧暫定税率廃止に向けた段階的な国の補助増額による在庫の「かぶり」回避や値下げを見据えた「元値」づくりからなのか判然としないが、いずれにしても好結果。
 旧暫定税率廃止に向けては、在庫をにらみながらの慎重な値付けが求められるが、安値競争による「元値の低下」だけは何としても避けなければならず、適正市況構築への厳然とした取り組みが今こそ求められる。 

セルフ169円 看板が目立ちつつあるが


北海道のガソリン価格予想
11月17日(月)から11月23日(日)まで
変わらず
国の補助金拡大に伴う値下げも一段落

11月20日付ヘッドライン

■安定供給への願い強く 北海道地域灯油意見交換会開く
■カムチャツカ地震で69% 事業継続力強化計画の活用 道経産局が調査 
■いよいよ「本番」突入 灯油商戦
■明上、明円両氏晴れの受章 道産業貢献賞表彰式
■タイヤとコーティング2本柱 新規獲得に腐心 AIXセルフ川下