
市町村内にSSが3カ所以下しかない「SS過疎地」は、全国のSS数が30年連続で減少する中で依然として増加傾向にある。資源エネルギー庁がこのほど発表した今年3月末現在でSS数3カ所以下
の市町村は全国で前年同期を9市町村上回る381市町村を数え、本道も5町増えて73市町村となった。一方、居住地から最寄りのSSまでの距離が15km以上ある市町村数は全国で291市町村、この
うち本道は4分の1を占める73市町村となっている。
全国のSS数は、低燃費車の普及などによるガソリン需要の減少や後継者難などから30年連続で減少しており、近隣にSSがない住民の自家用車や農業機械への給油、さらに移動手段を持たない高齢者の通院や冬場の
灯油配送などに支障を来すといった「SS過疎地問題」の顕在化が懸念されている。
2025年3月末現在のSS数3カ所以下は全国で381市町村。14年3月末に265市町村だったものが、17年3月末で302市町村と300市町村を超えたあとも増加を続け、23年3月末に358市町村、
24年3月末に372市町村となり、25年3月末は前年比で9市町村の増となった。
このうちSSゼロは前年の10町村に高知県田野町が新たに加わり1町増の11町村。1カ所は福島県葛尾町と埼玉県越生町が加わる一方で田野町が抜け1町増の97町村。2カ所は11町村増、4町村減で差し引き
7町村増の129市町村、3カ所は11市町村ずつの増減で前年と同じく144市町村となっている。全国の市町村に占めるSS過疎地は22・2%で、前年より0・6ポイント増えた。
本道のSS過疎地(別記上参照)は前年より5町増えて73市町村。SSゼロはなく、1カ所は前年と同じ12町村、2カ所は剣淵、小平両町が3カ所から2カ所となって2町増の25市町村、3カ所は福島、乙部、
増毛、興部、羅臼の5町が加わる一方で剣淵、小平両町が抜け3町村増の36町村となった。道内179市町村に占める割合は40・8%で全国より18・6ポイント、前年より2・8ポイント高い。
本道のSS過疎地の全国に占める割合は前年度を0・9ポイント上回る19・2となり、ここ数年の漸減傾向にストップがかかった。
一方、居住地から最寄りのSSまでの道路距離が15km以上となるエリアが存在する市町村は全国で291市町村で、そのうちの19・6%となる57市町村がSS過疎地。また、本道は全国の4分の1を占める
73市町村(別記下参照)で、そのうちの32・9%となる24町村がSS過疎地となっている。