灯油商戦「まあまあ」で推移
口銭減少も「量」で補完
2026.3.30

定期配送はまだまだ続いているが
 3月に入ってからの気温の上昇で雪解けが一気に進んだ本道だが、それに伴い今冬灯油商戦も最終盤に突入。寒気の呼び戻しがやや期待薄となって「店じまい」の様相も漂わせる。商戦を振り返れば、年明け以降、仕切り上昇分の転嫁の遅れで口銭が20円を割り込んだものの、総じて販売量が前年を上回ったことから「まあまあだった」というところに落ち着くようだが、今、イランをめぐる中東情勢の緊迫化を背景とした供給不安という、かつて経験したことのない「異常事態」に直面、まあまあ感が揺らぎつつある。

 今冬灯油商戦も、ガソリンなどの自燃油をめぐる収益環境が、安値競争を彷彿とさせる市況の乱れに伴い悪化する中でスタート。命綱とさえ言われる商戦への期待は例年と同様に大きかった。

 そうした中で迎えたシーズン入りの10月。上旬こそ1946年の統計開始以降、最も高い気温となったものの、その後は一変して寒気の影響を受けやすく、20日には日本海側やオホーツク海側で初雪を観測するなど冷え込みが強まったことから販売量は前年比で20%近く膨らんだ。

 そうした状況は翌11月も変わらないままに推移。それ以降も寒気の影響を受けにくかった12月を除き、気温の低下とともに販売量は順調に推移していった。

 一方で口銭だが、当初3カ月は20円をやや上回る22円ほどを確保。年明け後、ジリ高で推移する元売仕切り価格上昇分の転嫁の遅れから徐々に縮小し、2月後半には15円ほどにまで下がった。

 ただ、そこまでを振り返れば、口銭の目減り分を販売量が補うという前年までとは違うパターンで推移したことから「まあまあだった」というところに落ち着くようだ。

 そして2月末。米国とイスラエルがイランを攻撃し、これにイランがアラブ首長国連邦など米国寄りの中東産油国も含めて報復攻撃を行うとともに、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を実質的に封鎖したことで原油価格が急騰。それに伴い灯油価格も急上昇し、需要が一気に冷え込んだ。また、原油の輸入量減少に伴う供給不安から、流通の滞りも出た。

 ある販売業者は「今の時期、いつもなら寒いままでと祈るが、今年ばかりは(供給不安から)暖かくなってくれた方がいいと思っている」と自嘲気味に話す。最後の最後で、かつて経験したことのない「異常事態」に直面、それまでのまあまあ感が揺らぎつつある。


北海道のガソリン価格予想
3月30日(月)から4月5日(日)まで
変わらず
緊急的激変緩和補助金で価格維持か

03月30日付ヘッドライン

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