札幌市中央消防署が行った立入検査
昨年11月を中心に消防庁が全国で行った立入検査で、道内の移動タンク貯蔵所や危険物運搬車両の10・42%に基準不適合や義務違反があったことがこのほど分かった。対象となった3062台のうち319台から延べ479件の基準不適合等が見つかったもので、車両数による不適合率は過去10年で最も低くなったが、1台当たりの不適合等項目数は前年度を上回った。依然として配管や弁などの「設備等の基準維持義務違反」が7割ほどを占めている。
立入検査は、全国の消防713機関が昨年11月を中心に、道路上や常置場所、危険物の荷卸し場所など5848カ所で実施した。移動タンク貯蔵所については、定期点検の実施や点検記録等の備え付け、電気設備や接地導線の不良等といったものなどに加えて、常置場所や注入ノズルの変更も増えていることから構造・設備等の変更も、危険物運搬車両については転倒・落下防止装置をはじめとする積載方法や危険物に適応する消火設備の設置などを調べた。
消防庁のまとめによると、全国では検査対象となった2万1395台のうち2776台から延べ3853件の基準不適合等が見つかった。車両数による不適合率は12・97%と過去10年では令和5年度の13・51%を下回って最も低くなったが、1台当たりの不適合等項目数は1・39となって前年度を0・05上回った。
内訳は、移動タンク貯蔵所2万982台のうち2747台から延べ3809件、危険物運搬車両413台のうち29台から延べ44件。
移動タンク貯蔵所では電気設備・接地導線の不良等425件を含めた設備等の基準維持義務違反が2105件と前年度こそ240件下回ったものの半数を超え、それに漏れの点検未実施292件を含めた定期点検に係る義務違反が前年度より31件増えて875件、完成検査済証等備え付け義務違反371件を含めた貯蔵・取扱の基準不適合が536件で続く。
また、無許可車両、無許可変更している車両が前年度を14台上回る63台あり、そのうち40台は注入ノズルの手動開閉装置を開放の状態で固定できるよう改造するなどしたものだった。
他方、危険物運搬車両では、消火器の未設置や不足など運搬方法基準不適合が8割を大きく超す38件だった。
これらのうち本道の移動タンク貯蔵所や危険物運搬車両については、対象となった3062台のうち319台から延べ479件の基準不適合等が見つかった。全国と同様に、車両数による不適合率は10・42%と過去10年で最も低くなったが、1台当たりの不適合等項目数は1・50となって前年度を0・10上回った。
それらすべて移動タンク貯蔵所でのもので、設備等の基準維持義務違反が前年度を0・79ポイント上回って69・94%となる335件で最多。消火器の未設置等が73件、電気設備・接地導線の不良等が58件、表示および標識の未設置等が49件などで、そのほかにも漏れの点検未実施49件を含む定期点検に係る義務違反が120件などだった。
また、無許可車両、無許可変更している車両も前年度を2台上回る5台となっている。