
高騰する燃料油価格に対する国の補助が燃料油価格激変緩和事業によるものから「定額補助」へと変わったことで、道内各市場の燃料油価格は5月22日から下落。道内35市では納入価格改定とのタイミングのズレなどから反映していない市も一部にあるが、多くは最大で13円になる大幅な値下げに動いていたことが今月4日現在の本紙調査で分かった。レギュラーガソリン35市平均価格は前回を4円71銭下回る161円58銭となっている。 =金額は消費税抜き=
■ ガソリン・軽油
燃料油価格の高騰を抑えるべく制度を変えて5月22日にスタートした元売などに対する国の「定額補助」の額は、第1週にガソリンと軽油で7円40銭、灯油と重油で上限の5円となり、それを織り込んだ実質ベースでの仕切り価格はガソリンと軽油で4円90銭、灯油と重油で2円50銭の値下げとなった。
それを受けて道内各市場では翌23日頃から値下げが進展。多くが毎月20日過ぎに納入価格を改定し、月初に遡るか翌月に繰り延べ適用している道内35市も、納入価格の改定時期と市場の値下げ時期との微妙なズレから未改定や据え置きとした一部を除いて連動した。
中には通常なら月に1回の価格改定を2回、3回と増やして「市場の素早い動き」に対応した市もあり、担当者は「これまで頻繁に改定しないで済むよう先を見込んだ改定を心掛けてきたが、今回だけは別」だと話す。
レギュラーガソリンについては、前回5月9日調査以降の改定を見送った江別や赤平、帯広を除く32市のうち5市が価格を据え置く一方、27市が最大で13円になる値下げに動いた。35市平均価格は前回調査を4円71銭下回る161円58銭、最高値は帯広の172円37銭、最安値は夕張の148円だった。
軽油もほぼ同様、35市平均価格は前回を4円76銭下回る148円ちょうどとなっている。
■ 灯油・A重油
灯油もタイミングのズレなどで価格を据え置いた市が少なくないが、プライスリーダーであるコープさっぽろが22日給油分から5円値下げしたこともあって18市が最大で7円値下げ。未納入1市を除く34市平均価格は前回調査を2円24銭下回る114円62銭となった。
A重油も灯油とほぼ同様、未納入3市を除く32市平均価格は前回調査を2円91銭下回る114円28銭となっている。