命救う志が必要な仁術
医療業界以外でも肝要
2018.5.30
 知人から聞いた話だが、間もなく卒寿を迎える祖母が内臓を患って入院し、その数時間後に関節痛を伴って発熱。一般的には、その病院での原因究明とともに治療を施すと考えるが、医者は「インフルエンザかもしれないので、退院して他の病院で治療して」と告げたそう。

 SSで例えるなら、パンク修理で入庫した車のエンジンが急に動かなくなり、ボンネットを開けることなく「ウチでは修理しません。他で修理してから出直して」と追い返すようなもの。

 この病院が道内で13カ所の地域医療支援病院に指定され、制度上、インフルエンザであれば連携が必要とされるかかりつけ医で治療しなければならないことを差し引いても、手術するために入院した患者への対応としていかがなものか。

 結果、病院とはるかに離れた自宅との往復が無理だと判断してホテル泊まりを余儀なくされ、宿泊費の出費のみならず、知人の母が仕事を休んで付き添ったそうだ。

 医療の倫理観を示す「医は仁術」の言葉。「人の命を司る技術であり、救おうとする志が必要である」と解釈されている。現在、黒い止血用鉗子を題材にしたドラマが話題になっているが、過去に「私、失敗しないので」と女医が放った決め台詞が浸透したのは、弱者たる患者が確実な治療と仁術を求める切実な願いの裏返しだろう。

 仁術は医療業界以外でも必要なもの。どのように提供すれば満足を得られるのか、常に患者の立場になれば、自ずと見えるはずだ。  (蔵)


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