ルールは守り抜くべき
理由にならぬ人手不足
2019.6.25
 一昨年あたりから顕在化してきた人手不足が「働き方改革」とも相まって深刻の度をさらに深めている。有効求人倍率が1・6倍を超す極端な売り手市場の中で、3K職場にはやはり人が集まらないのだろうか。最近、どのSSに行ってもスタッフ、アルバイト募集の看板や張り紙が目に付く。道央圏のあるSSマネージャーは「働き方改革なんて美辞麗句、実際は人員のやりくりに四苦八苦」と吐き捨てる。

 人手不足は民間だけだろうと思っていた。が、意外や意外、妙なところに言い訳として登場した。札幌市中央区で今月5日に2歳児が衰弱死した事件で、だ。虐待通告があった場合、児童相談所は48時間以内に直接、子どもの安全確認を行うか、確認できない時でも立入検査を行うことになっているというが、人手不足によって「実際には間に合わないことが多い」と児相所長が内情を明かした。児相と警察との分別のない責任のなすりあいにも辟易とさせられるが、この発言には驚かされる。

 「人手不足だから事故が起きても仕方がない」なんてことには絶対にならない。SSでは、シフトづくりで多少の手抜き(?)はしても、扱っているものが危険物だけに、こと安全に関しては2重、3重の目を光らす。それが避けられない基本的なルールだからだ。3回もの通報がありながら、いたいけな命を救うことができなかったのはどうしてか。ルールの不履行を人手不足で糊塗するようでは日本の将来も真っ暗だ。 (W)


北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付ヘッドライン

■経営安定化へ総意結集 北石連・商が通常総会・総代会
■商取引阻害要因を排除 函館石協が通常総会
■常に「丁寧なアテンド」 平和石油セルフ美原
■脱炭素の推進など盛る 道の予算要望
■元売大手3社が2023年度決算