「3ム」回避の新年度戦略
脱ガソリン車 焦り禁物
2021.4.15
◎…2021年度がスタートした。コロナ禍が収束しない中で、どういった戦略で新年度商戦を展開するのか。ある特約店会長は「業界環境は厳しいが、何事も前向きに商道に徹することが欠かせない」 「SS店頭では顧客に安心、安全、快適走行を提供することが不可欠。プロの御用聞きに徹し、来店客の要望を的確に把握することでファン層は広がり、これが顧客固定化、顧客拡大にもつながる」と新年度入り後の店長会議で強調したという。さらに「コロナ禍でガソリンの販売量がどうなるのかは不透明だが、ムリ、ムダ、ムラの3つのムだけは避けなければならない」と指摘したとも。ガソリンが売れないから競合相手より安く売る、というムリな姿勢では自らマージンアップを放棄することにつながる。数量アップを図るため商圏事情を考えず営業時間を延長するのはムダな策になりかねない。キャンペーンについてもSSスタッフの問題意識、共通認識がなければ店頭サービスにムラが生じかねない、ということだ。

 ◎…環境問題に端を発したガソリン新車販売禁止問題。ある特約店関係者は「SS業界が焦ることはない」 「ガソリン需要は減少するものの、すぐにゼロになるというわけではない。ガソリン新車の販売禁止は世界中のSSの経営課題で、次の一手をどうするかについて考えていかなければならない」と強調する。

 ◎…今月6日から春の全国交通安全運動が始まった。SSには安心・安全ステーションという意識が欠かせない。来店客が自分で確認できないブレーキランプやウィンカー点滅のチェックなどは店頭サービスの基本のひとつ。確認後の報告が商機と言われる。オイル交換、タイヤ販売についても「マイカーの具合をプロの御用聞きに徹して把握することが不可欠。こちらから一方的に話すのではなく、聞く力を優先した姿勢が必要。今月末からの大型連休を前に、聞く力のアップを図りたい」といった声もある。 

 ◎…顧客固定化、収益アップに向け女性客の呼び込みに力を入れるSSが増えている。女性給油客を対象に、平日限定の手洗い洗車割引サービスを提供し取り込みを図るといった例も。月末からの大型連休を前にあの手この手の顧客固定化、拡大策の検討を進める動きが目立ってきている。


北海道のガソリン価格予想
4月29日(月)から5月5日(日)まで
価格下降
仕切り価格値下げのため

04月30日付掲載予定

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