札幌市場ではフル186円
7月第2週以降、元売仕切り価格上昇分の転嫁や適正利潤の確保に向けた値戻し、底上げが急ピッチで進む道内主要市場。レギュラーガソリン看板価格はセルフでも180円台前半まで持ち上がり、一時的ながら利幅縮小に悩まされてきた販売業者にも安堵感が広がる。ただ、連続しての値上げは消費マインドの冷え込みにつながる、として各販売業者が転嫁を見送る市場も出てくるなど、15年ぶりとなる高値が新たな「悩み」にもなりつつある。
札幌市場では7月第2週早々の3日に4円程度の値戻しが進み、レギュラーガソリン看板価格をフル168円、セルフ165円大勢に戻して以降、10日から3円程度、18日と24日から各2円程度、31日から3円程度の転嫁、底上げが進展。8月に入っても7日から4円程度の転嫁、お盆を挟んで21日から5円程度の値戻し、転嫁、そして28日から2円程度の転嫁が進み、その段階でレギュラーガソリン看板価格は量販店を除いてフル186円、セルフ183円大勢にまで持ち上がった。
ある販売業者は「適正利潤という意味では値取りへの不足感も少なからず残るが、以前に近い口銭を確保できるようにもなり、しばらくは仕切り価格を確実に転嫁していくだけ」と、束の間の安堵を口にする。
こうした状況は他市場でもほぼ同様。28、29日の転嫁、底上げで旭川では5円程度上がってフル184円、セルフ181円、帯広では4円程度上がってフル188円、セルフ182円大勢となるなど、フルを3円程度下回るセルフでも180円台前半にまで値を上げてきている。
ただ、函館では「連続しての値上げは消費マインドの冷え込みにつながりかねない」として、各販売業者が24日から適用となった仕切り価格上昇分の転嫁を断念するケースも。25日から稚内でフル191円看板が出るなど、2008年以来15年ぶりとなる高値が、今度は新たな「悩み」にもなりつつある。
セルフ183円看板が大勢
北海道のガソリン価格予想
5月5日(月)から5月11日(日)まで
価格下降
仕切り価格下落か
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05月10日付ヘッドライン
■2029年度 1億2220万klに 石油製品需要見通し |
■期待失せ盛り上がり欠く 価格高騰が追い打ち GW商戦 |
■自給率15.3%に上昇 2023年度エネルギー需給実績 |
■市町村・特別区で97%に 地方公共団体の非常用電源設置 |
■好調車検「まだまだ取る」 道エネ東白石SS |