エアコンの設置急拡大
心配される灯油の減販
2025.11.15
 先日、同じ日に商社系、農業系の得意先を訪ねると、奇しくもともに灯油が話題となった。「天気や気温に左右され、こればかりは見通しが立たない」ということ、人口減少や価格高騰などで販売量が減少し、今年のように10月に入っても25度を超える日があるなどここ数年は灯油商戦スタートの初回配送量が落ち込んでいることなどは共通認識だった。減販は続いているが口銭の維持で「それなりだったという販売店が多いのでは」というのも同じ考えだった。

 今年の北海道の夏日の日数は過去最多だった昨年の127日より3日多い130日、真夏日は2023年の70日を2日上回る72日とともに記録を更新。この猛暑でエアコンを設置する家庭が多くなっており、設置までに1カ月以上かかることも、と報じられた。

 また、気温の上昇とともに水温も上がり、給湯やシャワー、さらには農作物乾燥用のボイラーの燃料消費量が落ち込んでいるそうだ。家庭にエアコンが普及したことで、朝のちょっとした寒さへの対応としてのストーブの利用がエアコンに代わり、これも減販の要因だとみていた。 「1度つけると離せない」と言われるストーブの利用開始が遅くなる原因だとも。

 大雪に見舞われた地域だけはグレーダーなどの除雪車用の燃料がよく出たという。雪害、交通傷害を招く大雪は本当に困りものだが、毎日、一定量の雪が降り続くと除雪車の出動回数が増えて、燃料の販売が増加する。微妙なところだ。 (祐)


北海道のガソリン価格予想
11月17日(月)から11月23日(日)まで
変わらず
国の補助金拡大に伴う値下げも一段落

11月15日付ヘッドライン

■札幌市場、値動きに微妙な変化 暫定税率廃止へ「元値」づくりも
■「影響あり」漸減も91.6% 道が原油・原材料価格高騰で調査
■有事に機能する体制構築 帯広石油協会が名刺交換会
■石油機器など額では前年超す 本年度上半期の出荷
■石油元売大手3社が2026年3月期第2四半期連結決算公表