
テレビに以前、知床の海岸で男性が大声を上げると熊がおずおず去っていく様子が映っていた。この地区特有の共生なのかなぁと思った覚えがある。知床半島の羅臼岳で今年8月14日、
登山者の男性が熊に襲われ死亡する事故が発生し、あの映像は何だったのだろうと考え直した。
今、全国で熊の出没や熊による襲撃事故が多発している。そのたびに駆除に対して批判の声が
上がっている。この状況に対して先日、女性評論家が「射殺するのは熊がかわいそうだという人達、その熊を生かしてどうするというのか。責任を持って『自分が飼う』というのなら分かる
が、何もできないのにそれを言うのは、怖い思いをしている人達、被害者の方々に失礼だ」と発言していた。
友人に道南出身者がいる。その友人も道南で熊の襲撃による死亡事故が発生した時
に同じようなことを言っていた。対岸の火事が近所の火事になっている状況の中で、責任のない発言は、今は受け入れられない。熊の出没が頻発する札幌市に対して駆除に対する批判的な意見
がこの2年間で4分の1以下に減っているのもその証左だ。
ガソリン補助金が実施された時、SSが補助金をもらえるので儲かるみたいな錯覚があった。今、石油販売業界にはコンプライアン
スの確立が求められている。無論、それはそれで重要だが、市民には同じ地域のSSで片方は値上げ、もう片方は値下げといった市況の混乱の方が受け入れられないのではなかろうか。 (祐)