「脱炭素」への動き急加速
中小零細にくすぶる不満
2021.6.15
◎…ここにきて石油メジャーに脱炭素の取り組みを求める動きが加速している。米国エクソンモービルの株主総会で「物言う株主」が推薦した環境派2人が取締役に選任され、また、オランダの裁判所ではロイヤル・ダッチ・シェルに温室効果ガスの大幅削減を求める判決を下した。石油メジャーにも圧力が強まっていることを物語る。

 ◎…国内でも2050年に温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする目標を明記した改正地球温暖化対策推進法が成立。これによってガソリン新車販売ゼロを前提に今後、電気自動車、燃料電池車普及の動きが強まることになる。2035年を目標にガソリン新車販売ゼロに向かうことになり、ガソリン販売を生業とする中小零細業者を無視したかのような政府の動きに不満を抱く関係者は多い。

 ◎…今年3月末のSS登録数はどれほどになるのか。昨年3月末、令和元年度末は全国ベースで2万9637カ所となって初めて3万カ所を割り込んだ。令和2年度末のSS数が気になるところだ。ある関係者は「減少に歯止めはかからないが、かろうじて2万9000カ所台を保つのではないか」と見立てる。資源エネルギー庁は7月までに登録数を公表する予定だが、どういった結果になるのか、業界関係者は成り行きに関心を寄せている。

 ◎…ところで今年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」は日本資本主義の父と称され、2024年から1万円札の肖像となる渋沢栄一が主人公だ。渋沢は生涯で500以上の企業育成にかかわったと言われるが、今のENEOSにもかかわりがあった。1896年、新潟県長岡の北越石油の発起人として名を連ね、その後、長岡に分立した多くの石油事業者が1901年に渋沢の勧告で合併し宝田石油としてスタート。さらに宝田石油は1921年に日本石油へと社名を変更している。三菱石油、ジャパンエナジー、東燃ゼネラル石油との合併で国内最大手となったENEOSにも渋沢がかかわったことになる。


北海道のガソリン価格予想
6月14日(月)から6月20日(日)まで
変わらず
仕切り転嫁進む

06月20日付掲載予定

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