給油ホースが安全継手から離脱して軽油が流出(流出事故)
平成27年1月から12月までの1年間に道内で発生した「危険物に係る事故」は、火災が5件、流出事故が41件、その他事故が13件の合わせて59件。今の調査が行われるようになった平成18年以降で最も多かった前年の75件に比べて16件減少していたことが北海道総務部危機対策課のまとめで明らかになった。ただ、SSを含む給油取扱所に限れば火災1件、流出事故6件、その他事故10件の合わせて17件発生しており、前年比5件の増。総数の減少と裏腹の増加は、SSでの安全対策見直しが急務になっていることへの警鐘かも知れない。
無許可施設や危険物運搬中といった危険物施設以外での事故も含めて昨年1月から12月までに道内で発生した「危険物に係る事故」は、火災、流出事故、その他事故を合わせ59件で、過去最高となった前年の75件を16件下回った。
火災は前年より3件減って5件。発生個所は一般取扱所で3件、給油取扱所と無許可施設で各1件となっており、これら火災による損害額は前年の2・5倍強、680万円余り増えて1126万5千円だった。
発生原因は、これまでと同様に管理不十分や誤操作といった人的要因が3件で過半。物的要因は破損1件だけで、そのほか不明が1件あった。
一方、流出事故は前年より12件減って41件。平成20年の54件をピークに25年まで減少傾向で推移し、27年には53件にまで増加していたが、再び減少に転じた。
発生個所は、一般取扱所が11件で最も多く、以下、移動タンク貯蔵所が9件、地下タンク貯蔵所と給油取扱所がともに6件、屋外タンク貯蔵所が3件、移送取扱所と無許可施設がともに2件、屋内タンク貯蔵所と危険物運搬中がともに1件となっており、給油取扱所は前年比1件減。これら流出事故による損害額は18年以降で最も少ない1573万5千円、給油取扱所は492万円だった。
発生原因で最も多かったのは設備の腐食等劣化15件で、これが全体の3分の1強。物的要因としてはさらに破損6件などがあり、監視不十分や誤操作といった人的要因も多かった。このほか交通事故というものも少数ながらあった。
その他事故(火災や危険物の流出を伴わない危険物施設での破損や誤給油など)は前年より1件減って13件。3件増えた給油取扱所の10件が最も多く、そのほかに移動タンク貯蔵所、屋外タンク貯蔵所、屋内貯蔵所で各1件発生している。