
昨年末、知人が道内のあるフルSSで衝撃的な言葉を聞いたという。「スタンドは愛想のいい中卒の女が一人だけいればいい」。言葉の主は、彼が高校の部活で世話になった先輩A氏。その日は洗車で訪れたが、凍結のため装置が作動しないと八つ当たりされ、冒頭の言葉が飛び出したそうだ。
後輩に対する支配的高揚感が感情の弦を強く引かせたのか、続けて「所長は常時不在で、ほかに誰もいないからまともなサービスができない。早く1人セルフに変えればいい」と言い放った。その1人が中卒の女を指すことは明らかと知人は話す。
この差別的発言が学歴コンプレックスに由来するかどうかは別として、他人の物まねをしても成功するとは限らないのがビジネスの世界。A氏は過去に勤務していたセルフSSでの成功体験をここで再現したいのだろうが、短絡的発想としか言いようがない。
批判的発言を繰り返す一方で、A氏はSS業務に対する虚無感も漂わせていたという。知人は、いくら商品知識を身に付け経験を積んでも、客は笑うだけの若い女性スタッフを好むのだから長く続ける仕事ではないとの諦めを言外に察知できたと言い、SS業務に飽きたのでは、とも付け加える。
「商いは飽きない」。懇意にしている経営者がよく口ずさむ言葉だ。雇う人も喜び、働く人も喜び、訪れる人も喜ぶから「飽きない」のである。喜びを失わせたのはA氏自身か、それとも経営者か。魅力ある組織づくりの責任は誰にある。 (德)
北海道のガソリン価格予想
7月28日(月)から8月3日(日)まで
価格上昇
上昇のあと、徐々に下げ方向で
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08月05日付掲載予定
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