釧根石協理事長 豊田 高明 氏
適正市況の構築に総力
2017.6.30
 今年1月に理事長に就任し、今月6日に初めてとなる定期総会を無事に終了した出光系酪農協販商事の豊田高明氏。

 業界展望について尋ねると「ひとつも欠けることなく、すべてのSSが生き残ることのできる業界にしなければならない」と、同じ生業を営み、ともに厳しい現状に立ち向かう仲間をも優しい語り口で気遣う。

 そのためには「適正市況の構築が不可欠」だとしながら「安い方の単価に合わせて収益が減少し、廃業に追い込まれるケースや、スタンドを売却するケースも発生している」と厳しい現状への危惧も口にする。

 石協については「官公需の共同受注による適正経営や次世代自動車研修などで新たな知識の習得にも取り組んでおり、各支部も努力している」とした。

 理事長に就任しての抱負を尋ねると「体調などの理由で、8期目の途中に志半ばで退任した四十物前理事長の口癖『油で適正マージン』を実現すること」と即答した豊田理事長。組合や各支部の努力を水泡に帰す要因を打破することへの決意はことさらに強い。

 また、石協の今後については「次世代の育成」と答え、若い世代が就職を望まない業界となり、環境を厳しくするもうひとつの元凶である「人手不足」の解消に、特効薬となる適正市況の構築と両輪で取り組んでいきたいとした。

 自社については「ガソリンとLPガスを取り扱う企業として、儲け一辺倒ではなく、地域の暮らしに密着し支えていきたい」と、故郷に貢献し続ける決意を力強く話した。
  
 とよた・たかあき=昭和25年(1950年)2月4日生まれ67歳。中標津町出身。専門学校卒業後、46年に大阪府内の設計事務所に入社し、船の外装設計を担当。その後54年に酪農協販商事に入社し、平成12年に社長に就任。釧根石協では平成17年から副理事長を務めてきた。趣味も以前は多かったそうだが、今は「細く長く続いている」切手と硬貨の収集がもっぱら。


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価格上昇
値戻し後に値下げも

04月20日付掲載予定

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