なくなりつつある季節感
正しく伝える大人の責務
2017.11.25
 私事で恐縮だが、来年4月に小学校に入学する姪に、両親と入学祝いとして学習机をプレゼントすることが決まった。

 ただ、姪がほしがる椅子はすでに品薄状態、兄から「早く予約して確保してほしい」と連絡があって驚かされたが、姪は9月末の時点でランドセルを手にしており、半年以上も先の入学式を思い描きながら喜んでいるというから、二度びっくりさせられた。40年近く前、入学式の直前にランドセルを渡された自身にとっては信じられないほど、時期尚早な話だ。

 「季節感すらなくなってしまったのか」と思わず考えたが、今や物流や栽培技術の発達で、あらゆる野菜や果物、海産物を居ながらにして年中食べられるようになったことを考えれば無理もない話なのかと思い直し、さらに加工技術の発達で、スーパーでは魚が切り身の状態で売られていたり、「のどに骨が刺さっては危険だから」と、学校給食で自動車のパッシブセーフティもびっくりの先回りをし、まさに「骨抜き」の魚が提供されているところもあるという。水族館で泳ぐ魚を見た子どもが「これ魚じゃない」と叫んだという、笑えない話もある。

 「初鰹」や「新茶」に代表される、その年に初めて口にする旬の食材「初物」にまつわる諺や言い伝えは数多く存在する。そんな時代だからこそ、その季節に堪能できるものを子ども達に伝えることが必要である。例えて言うなら、大人達がボジョレーヌーボーの解禁に狂喜乱舞するように…。   (蔵)


北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付掲載予定

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