苫小牧石協理事長 阿部 明弘 氏
さらなる規制緩和がカギ
2017.12.25
 本道経済の発展や産業の振興に寄与する企業経営者らに北海道が贈り、その功績を顕彰する「北海道産業貢献賞」を受賞した苫小牧石協の阿部明弘理事長。

 昭和35年の創立以来、苫小牧石協では初の受賞となった喜びを、今年、将棋で連勝記録を樹立した藤井四段も用いた「望外」との言葉で表すとともに「他分野だが、父(敏雄氏)と同じ賞を受けることができ、少しは追いつくことができたのでは」と話す。

 ほぼ同時期に実兄の喜朗氏(阿部商事会長)が旭日双光章を受章しており「ダブルの喜び」とも。

 石油業界については「現時点で、どのようなエネルギーが主役の座に収まるかは不透明だが、低燃費化や省エネ、環境問題や人口減少からくる需要減を見込まなければならないことに変わりはなく、安心していられない」と展望する。

 また、業界が存続していくためには「規制緩和がカギになる」と話し、災害対応としてエネルギーミックスが叫ばれる中、次世代自動車の燃料のひとつとされる水素とガソリンを併売できない「法規制」というハードルを下げるための国の施策の必要性に言及。さらに収益が思うように向上しないことが業界の魅力を失わせ、人手不足の原因となっていることから「安定供給と利益確保の両立」が打開策であり、特効薬であるとも強調した。

 石協については、今回の受賞理由のひとつにもなった「災害時対応における『横のつながり』としての役割を果たす、新たな側面も有している」と話し、今後については「とにかく地域のエネルギーを守る仲間を減らさないことに尽きる」と話した。

 あべ・あきひろ=昭和27年(1952年)7月27日生まれ。昭和53年に阿部商事に入社し、平成19年に社長就任。趣味は「仕事を兼ね」て、シーズン中には週1でラウンドするというゴルフ。そのほか「リラックスさせてくれる」という時代物を中心とした読書にも多くの時間を割く。


北海道のガソリン価格予想
12月1日(月)から12月7日(日)まで
変わらず
上げの動きも

12月10日付掲載予定

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