新年度戦略策定が課題に
事後調整廃止で収益競争
2018.2.15
 ◎…年明け1月商戦を終え4月からの新年度を前に、今月は年度目標の策定に取り組む動きが目立っている。「来月の年度末商戦と1月商戦の間に挟まる2月商戦。この1カ月は年度戦略を策定する上で大事な時期」と位置付ける特約店関係者。

 ◎…今月は年間を通じ商い日が最も少なく、足元のコストを前提にした商道が欠かせない、と語るのは中堅特約店主。「収益力を高めながら来月の年度末商戦に臨まなければならない」と前置きしつつ「同時に新年度はどういった戦略を展開するかをテーマにした討議を行っている」という。

 ◎…季節商品とも言われる灯油だが、収益を補う大事な商品。その商戦も来月には最終局面を迎える。4月以降、これに代わる収益商品を探さなければならず、新年度戦略の行方を大きく左右する。特約店幹部の一人は「全員参加型のミーティングを重ね、モチベーションをアップさせることも欠かせない」と強調する。

 ◎…4月にはJXTGエネルギーがスタートして1年を迎える。元売3グループ時代になる中でガソリン需給のタイト感が強まり、スポット玉の手薄感が定着している。元売の事後調整廃止などを背景に極端な安売りが姿を消しつつある。「事後調整の恩恵を受けるのは大手筋。廃止によって安売り競争が沈静化し、中小零細業者は同じ土俵で収益競争ができる」「ガソリン需要減少に歯止めがかからずEV(電気自動車)シフトが加速する中で数量志向の背景にあった事後調整が廃止され、採算重視型の給油所経営ができるかどうかが新年度は問われる」との声もある。

 ◎…一方、悩ましいのが人手不足。これを背景にセルフ化が加速するとの声もある。しかし「セルフにシフトするにしても再投資できる経営力を高めることが課題で、まずは収益力をアップしてからのセルフシフトが流れだ」と業界関係者。また、ある系列特約店関係者は「元売の新年度戦略の中で人手不足問題を抱える系列にどういった支援をしてくれるかに関心を寄せている」と言う。


北海道のガソリン価格予想
5月6日(月)から5月12日(日)まで
価格上昇
実質ベースで仕切り価格が上昇

04月30日付ヘッドライン

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