「緊張感」が漂う2月市場
改めて問われる量より質
2018.2.28
 ◎…早いものでJXTGエネルギーが昨年4月にスタートしてから1年近く。出光興産と昭和シェル石油との経営統合もカウントダウン。元売再編によってガソリン市況は堅調となっていると言われるものの「今後、元売は系列特約店の選別に向けて積極的に動くのではないか」といった見方も強まっている。

 ◎…元売3グループの流れの中、再編で市場支配力を強めながら、中小特約店に対しては販売子会社の傘下入りを勧めるというケースを想定する関係者もいる。

 ◎…また、ガソリンをはじめとした国内の燃料油販売は灯油、軽油を除いて前年割れ。ガソリン需要減少に歯止めがかからず「需要減少の中にあって、いかに生き残るのか」が特約店、販売店関係者の共通課題だ。

 ◎…元売再編効果によってガソリン需給はタイト感が定着。さらにガソリン市況は堅調に推移している。年度末を前にした昨年の今頃、安売り競争が激化していたことからみれば、状況が様変わりしたものの「収益は今ひとつ」との声もある。

 ◎…「JXTGは統合による物流、生産体制の効率化を背景に決算は好調」 「ガソリン市況が好転したことは利益を押し上げる材料となっているが、収益力は元売と比べ特約店、販売店は脆弱で、これから3月末までが勝負どころ。ガソリン需要の減少や販売低迷という局面の中で、量より質という採算販売の貫徹という姿勢が販売業界の課題」など様々な声が聞かれる。

 ◎…原油価格はOPECの協調減産、世界的な景気拡大により上昇。こうした流れもあって仕切りは上げ基調が続く、との見方が強い。仕切り上げに伴って店頭価格へのコスト転嫁に追われる販売業者。ガソリン需要の減少に歯止めがかからない中で「数量志向より利益志向、それが定着するかどうかが問われるようになる」といった緊張感が漂っている。


北海道のガソリン価格予想
5月6日(月)から5月12日(日)まで
価格上昇
実質ベースで仕切り価格が上昇

04月30日付ヘッドライン

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