中小には遠い業況好調感
再投資へ経営改善不可欠
2018.4.15
 ◎…新年度に入り、本年度の給油所経営のV字回復に向け新たな決意を固める特約店、販売店関係者は多い。 「元売は集約統合の効果もあって経営内容が大きく改善しているが、販売最前線の給油所経営はやっと経営悪化に歯止めがかかった程度」 。特約店経営関係者は、本年度1年間で経営改善を確実なものにしなければならない、との思いを強める。

 ◎…出光興産、コスモ石油などの元売は、本年度を初年度とした中期経営計画を打ち出した。「ガソリン販売に頼ることなく、石油以外の事業を育む」ことも柱になっている。ガソリン需要減少に歯止めがかからず、どの時点で需要減少が底になるのか先読みが難しい。需要減少の中にあってマージン回復が給油所経営の改善には欠かせない。

 ◎…元売販売子会社や体力のある大手特約店は非石油事業などをも展開することができる。しかし、中小零細の販売店は資金力が脆弱なため再投資できないという事情は否定できない。

 ◎…「仕切りの事後調整廃止、需給の改善などを背景に経営内容が上向きつつある」 。大手特約店幹部は、本年度の課題として、さらなる経営改善を目指す。

 ◎…街角には「アベノミクスなどで景気回復と言われるが、それを肌で実感できない」という声がある。それと同じように「石油業界の業況改善の恩恵は元売販売子会社、大手特約店に限られ、中小零細の販売店はそれを実感できない」 「中小零細業者の多くが再投資できる体力をつけるのは、本年度が正念場」という思いは強いようだ。

 ◎…ガソリン供給だけでなく燃料電池自動車向けの水素供給、電気自動車向けの充電設備などを有する総合エネルギーステーションが給油所の将来像のひとつとも言われている。総合エネルギーステーションづくりに向けた再投資をするためにも、中小零細関係者は本年度の給油所経営改善を確実にし、上向く業況を肌で実感しなければならない、との思いを強めている。


北海道のガソリン価格予想
5月6日(月)から5月12日(日)まで
価格上昇
実質ベースで仕切り価格が上昇

04月30日付ヘッドライン

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