語源で考え直してみる
サービスに必要なもの
2018.4.25
 提供する仕事に携わる人も、受ける人も日常的に用いる「サービス」を、語源で考え直してみた。

 それは、日本語で奉仕する、仕えると訳される英語「サーブ」の名詞形。日本では大正時代の自動車業界が使ったことを契機に、効用や満足といった形のない財産を提供する意味の経済用語として定着。その根底には「仕える心で奉仕する」と同時に、相手の心情に対する配慮が必要と言えよう。

 最近だが、「当方には何の落ち度もございません」と念を押され続けながらサービスを提供される機会に遭遇した。想定されるトラブルに備え、自社の責任を回避する根拠づくりに終始し、「あなたが悪い」と言うことを立脚点にした業務連絡にとどまらず、事あるごとに皮肉を言われる始末。必要性は分からなくもないが、それまで寄せていた信頼は崩壊し、疑心暗鬼で作業を進めざるを得なかった。

 こちらも最近の実体験。サービス外ではあるが相手が示した内容が実行されなかった。だが、その時は「何かあったのだろう」と推察。配慮への恩返しではないが、自然にフォローできた。

 語源の真逆とも言える提供する側の立場だけを考えたものでは疑心暗鬼に、相手を慮ったものであれば補おうとする不思議な性質を持つサービス。誰もが提供する側とされる側になり得るが、形のないもので提供するからこそ相手に対する配慮や思いやりに加え、保身に終始せずに手法にとらわれず、人間力をもって提供することが必要だ。 (蔵)


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5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付掲載予定

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