他人との交流は不可欠
「尊」と「負」を使い分け
2018.8.20
 「人という字は、人と人とが支え合って」という、漢字の成り立ちを説明する国民的ドラマのセリフがある。ロン毛の先生が髪をかき上げながら独特の節回しで話すことから、最近は「ものまね番組で知った」という若者も多いようだ。

 人と人とが支え合うには複数の人の存在が前提で、その無数の集まりで構築されるのが社会。その中で暮らすには、他者との交流を回避できない。

 交流の際には、誰もが有する感情にも接することとなるが、その根幹をなすひとつにプライドがある。辞書を紐解くと自尊心、自負心を意味する言葉としていたが、この2つには大きな違いがあるようだ。

 「尊」の一文字であれば大事なものとして重んじるという意味だが、「自尊心」になると自分だけを大事にするという意味に変化する。言い換えれば感情のベクトルを自分自身に向けたものになる。

 「負」の方は、一文字なら身に引き受ける、お陰をこうむるなどの意味を持つ。こちらは「自負心」になっても全く意味は変わらず、感情のベクトルを他者に向けつつ、自身の感情も大事にするものとなる。

 他者との交流では、時として自身の感情を根拠に強さを持たなければならないことは自明。だが、盛者必衰という言葉があるように、常に強くあり続けることは難しい。ならば、自負心を字面から「負ける」こととは思わず、自身と他者の両方を慮り、それを受け入れられる多様性を持つものとして考えることはできないのだろうか。  (蔵)


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05月20日付掲載予定

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