電気も「働き方」も同じ
実態に即した施策必要
2018.11.5
 胆振東部地震で発生した大規模停電に係る検証委員会が中間報告をまとめた。検討の範疇ではあるが、再発した際の方策に重きを置いたものと感じた。別組織での検討が必要なことは承知するが、道民に追い打ちをかけた停電の再発を防ぐ方策として不十分だ。

 報告では、現在、道内発電量の半分以上を占める苫東厚真発電所と京極発電所をリンクさせることの必要性を謳っていた。これを見て「働きアリの法則」を思い出した。

 これは組織の中で一生懸命・ほどほど・サボりっぱなしで働く割合が必ず「2対6対2」となり、一生懸命働くグループだけで再構成しても、同じ割合に収れんするというものだ。

 苫東発電所にある発電機、とりわけその中心となる4号機は、この法則に擬えればかなりの過重労働にさらされていると言える。発電機は不測の事態を除けばその働きに耐えられる設計だが、生身の人間であればどうだろうか。

 今や鬼籍の人となったお笑い芸人が、芸を見せる弟を肉体労働、話で笑わせる兄を頭脳労働とし、それなのに「ギャラは同じ」というフレーズで笑いに変え一世を風靡したが、どちらの労働も、過重になれば体調を崩すなどの悪影響が出ることは自明だ。

 石油をはじめ各業界で叫ばれる労働力不足などを背景に、国が進める働き方改革でもこの部分の対策は不十分。信賞必罰ではない手法での解消と合わせて、従業員満足度と生活水準の向上を同時に成立させるものが求められよう。   (蔵)


北海道のガソリン価格予想
5月12日(月)から5月18日(日)まで
価格上昇
値戻しの機運高まる

05月20日付掲載予定

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