馬とニンジンに考える
ES向上に不可欠な物
2018.11.25
 「馬の目に前にニンジンをぶら下げる」という諺がある。好物を届くことのない視界の先に置いて、継続してやる気を喚起する意味だ。

 馬と言えば、周回数を間違えた新人騎手が異なるタイミングでラストスパートをかけてしまうという珍事が起きた。馬の立場で考えてみれば、一度ゴールを目指して力を出し尽くしたにもかかわらず、間髪入れず2度も求められれば実力を発揮できないことは想像に難くない。

 「馬車馬のように働く」という、人間の働き方を例える言葉。気性に難のある競馬馬と同様に視界を覆われて前方しか見えず、脇目も振らず一心不乱に働くという意味が正しいが、無理矢理働かされるという解釈が普及しているようだ。

 馬の前にぶら下がるニンジンは、労働におけるインセンティブに例えられることも多い。前出の例に沿って記せば「ノルマや目標といったゴールに向かうモチベーションとして、届くことのない鼻先にぶら下げられたニンジンに向かい、馬車馬のように働き、競馬馬のように鞭打たれながら何度もゴールに走り続ける」といったところか。

 ニンジンは時間が経てば水分を失ってしまい、美味しい部位を食べた残りであれば新鮮だとしても魅力に欠ける。また、馬にはその判断ができない可能性もあるが、多くの人間は違う。

 この例え話を「ウチとは全く関係ない」と一笑に付されることを願いながら記したが、従業員満足度(ES)の向上に不可欠な視点であることは確かだ。  (蔵)


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05月20日付掲載予定

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