横行する「先回り」対策
免疫力の育成が不可欠
2019.2.15
 過去のCMのフレーズ「クリープを入れないコーヒーなんて…」を思い出した。登場する著名人が自身にまつわるセリフを続け、開始当初の流行語にもなった。

 先日の節分。道内では落花生を中心とした豆を撒く伝統行事だが、最近、一部の保育園や幼稚園で食べたら喉につまる、アレルギー反応を起こす、鬼を怖がって泣くなどの理由から、新聞紙を丸めた豆の代わりを鬼代わりの怖くない人形に撒く「豆のない豆まきのようなもの」が広まっているようだ。

 話は変わって夏の風物詩の盆踊り。参加しない近隣住民から騒音だとクレームが来るなどの理由で参加者が装着したヘッドホンに音を流す所もあるそうだ。これは「音のない盆踊りのようなもの」とまで強く否定できないが、ほぼ無音な状態の中、ひたすら同じ動作をする集団を傍から見ることは、不気味以外の何物でもない。若者達を中心に人気のフェス(野外音楽イベント)で言うところのグルーヴ感(一体感)やライブ感(臨場感)もあったものではなく、風情はどこに行くのやら。

 こうした話、危機管理の観点から理解できなくはないが「爆発や引火するおそれがあるから燃料を使わない」レベルではなかろうか。

 こうした「先回り対策」の庇護の下で育った子ども達が世に出て躾をした彼らの子どもを守るため、さらなる先回りをすることも考えられる。幼い頃に義務付けられる予防接種と同様に、一定の免疫力を培うことも、大人の責務でなかろうか。 (蔵)


北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付掲載予定

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