逆転の発想で隘路打開
今の業界に不可欠か
2019.7.5
「逆転の発想」とよく言われる。窮地からの脱出へ、時に妙薬ともなる優れものだ。SSの多くは今、中古車を活用したレンタカー事業に取り組み、低廉な価格が魅力となって好評を博しているが、専業店も含めて大きなネックとなっているのが交通事故。厚くもない利潤を一気に吹き飛ばし、場合によっては持ち出しをも招来せしめる頭の痛い問題となっている。


 対策に手を焼いた専業店、悩みに悩んだ末、貸し出す車両の外装も内装もピカピカに磨き上げてみたのだそうだ。するとどうだろう、ゼロにまではならないにしても、事故発生率がぐんと減少した。もちろん注意喚起を厳重にし、免責額を上げたことが大きな要因になったことは言うまでもないが、きれいな車に乗ると運転が穏やかになり、勢い事故も減るという、人間の心理を突いた逆転の発想が功を奏したと言えなくもない。

 業種は少し異なるが、ある居酒屋の話。日本酒の需要が漸減する中で、あえて日本酒専門店の看板を掲げた。決してへそ曲がりなんかじゃない。そうすることでこそ減りつつある需要を少しでも回復させることができるのではないかという、これなんかも逆転の発想だ。

 需要の減少をはじめ過当競争による収益圧迫など様々な課題や問題を抱える石油業界。斜陽産業というありがたくもないレッテルを貼られているが、隘路の打開に、今こそ逆転の発想が不可欠、という気がしてならない。まだまだ「元気印」を貫けるはずだからだ。 (W)


北海道のガソリン価格予想
5月20日(月)から5月26日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付ヘッドライン

■経営安定化へ総意結集 北石連・商が通常総会・総代会
■商取引阻害要因を排除 函館石協が通常総会
■常に「丁寧なアテンド」 平和石油セルフ美原
■脱炭素の推進など盛る 道の予算要望
■元売大手3社が2023年度決算