現状打開へ「新規参入」
失敗も多く熟慮不可欠
2019.7.10
国交省と経産省が2030年度を目標とした新燃費基準で「乗用車の新たな燃費基準に関する報告書」を公表した。新燃費基準はCAFE方式(企業別平均燃費基準方式)で25・4㎞/㍑と、2016年実績(19・2㎞/㍑)に比べ32・4%の改善を求めている。低燃費車の増加などからガソリンなどの販売が減少している状況にある中、たとえ10年後といえども大きな数字ではある。こうしたガソリンなどの需要減少から、油外販売に力を入れるSSは多い。確かに売上げを大きく伸ばすSSもあるが、苦戦しているSSも多いようだ。


 新規事業への参入というと、いかにも新たな挑戦であり、成功事例は夢物語のように聞こえてくるが、現状はそうもいかないようである。

 テレビ番組で、定年後に夫婦が田舎で蕎麦屋やレストランなどを始める企画があるが、聞くところによると、テレビで紹介したあとも長く続いている店は少なく、その多くは店じまいしているそう。確かに他事業に進出すると、目新しい気持ちになるが、今までその事業を続けてきた会社があり、転入者は新参者で、他と同じだと勝ち目は少ないのかもしれない。

 新規参入が悪いわけではない。厳しい経営環境にあるから新規参入を試みるのだが、そこには資金も人も必要となってくる。熟慮が不可欠だ。

 車検やタイヤ販売などのほか、カーリースや新車販売と油外は多岐にわたるが、参入しやすい新たな事業が出てくることに期待したい。     (祐)


北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付ヘッドライン

■経営安定化へ総意結集 北石連・商が通常総会・総代会
■商取引阻害要因を排除 函館石協が通常総会
■常に「丁寧なアテンド」 平和石油セルフ美原
■脱炭素の推進など盛る 道の予算要望
■元売大手3社が2023年度決算