熱源選択に強い影響力を持つ工務店関係者らが参加した
【函館】灯油の需要防衛、拡大に向け石油連盟北海道石油システムセンター(横田雅幸所長)は4日、函館市内のホテルで「住宅セミナー」を開催。住宅の新築やリフォームの際の熱源選択に大きな影響力を持つと言われる建築設計事務所や工務店関係者ら、参加した約50人に灯油の優位性、有用性を訴え、積極的な利活用を呼びかけた。
セミナーは北海道住宅新聞社(札幌、白井康永社長)との共催。主催者を代表して白井社長があいさつしたのに続き、システムセンターの横田所長が石油情勢、また、協賛した日本ガス石油機器工業会の野沢寛委員が石油燃焼機器の市場動向やエネルギー別コストなどを説明した。
災害時のエネルギー供給の最後の砦と言われるガソリンの販売業者やSSが年々減少していることから話を始めた横田所長は、石油の価格だけが不安定、石油は環境に悪い、石油は枯渇するといった「誤解」を、各種データを用いながら分かりやすく解き、他のエネルギーに比べ経済的で環境にやさしく、災害にも強い灯油の積極的な利活用を求めた。
このあと戸建て住宅のリノベーションを展開するアルティザン建築工房の新谷孝秀社長が「顧客と社会が求めるこれからの住宅づくり」をテーマに特別講演。
リノベーションというとマンションのリノベーションが主体で、空き家が増加する今でも戸建てのリノベーションは注目されていない、と説明した新谷氏は、新築住宅の販売などを手がける工務店勤務の経験なども踏まえて「中古住宅のリノベーションが、中古住宅流通・リフォーム市場の活性化に寄与するのは時代の要請」であり、今後増加すると強調。
反面、既存の建物の大規模改修で耐久性向上や冷暖房換気機器の更新などを行う戸建てリノベーションを手がけるプレイヤーは少なく「ビジネスチャンス」であることをこれまで手掛けた物件とも合わせ紹介した。
なお、住宅セミナーは8日に札幌でも開かれ、名古屋大学の福和伸夫教授が「災害を避ける住宅づくりと住宅会社の防災体制」と題し講演。18日には釧路での開催も予定されており、新谷氏が同テーマで講演する。
灯油の積極的な利活用 を呼びかける横田所長
これからの住宅づくり で講演する新谷社長
北海道のガソリン価格予想
9月15日(月)から9月21日(日)まで
価格上昇
値戻し
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09月20日付ヘッドライン
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