令和初の夏商戦スタート
「3つの力」で挑む特約店
2019.7.30
 ◎…小中学校の夏休み入りとともに、SS店頭は本格的な夏商戦に突入した。中東情勢が不透明感を強める中で、原油動向を注視しながらの商戦となる。さて、令和初の夏商戦はどういった展開になるのだろうか。

 ◎…夏商戦を前にSSスタッフなどを対象に様々な研修会を実施し、準備万端で商戦に臨む特約店関係者が多い。そうした今年の研修会に共通しているのは「収益向上―現場力」だ。「店頭スタッフの接客力、技術力が顧客からの信頼回復につながり、結果的に増販、増収で収益向上という道筋になる」と特約店幹部。

 ◎…油外販売は収益向上に欠かせない。新車販売が伸び悩むカーディーラーでは点検整備の囲い込みに向けて、オイルのキープシステム、点検パック、さらにはコーティング洗車などSSを意識したサービス体制で夏商戦に臨むケースが顕著になっている。コインパーキング関連業種はカーシェアリングを旗印に鼻息が荒い。カー用品業界もカーメンテナンス収益向上を目指しており、今夏商戦は異業種との油外競争がさらに激化する気配が強まっている。

 ◎…「数量を伸ばすのか、それとも収益力を伸ばすのかの選択が迫られる。収益力の増伸を選ぶのは当然」と語る特約店主。商道精神をフルに発揮し、商いの原点とも言われる、儲ける意識を確固たるものにして挑まなければならない、とも強調する。

 ◎…また、今夏商戦は顧客満足とともに従業員満足も問われている。人手不足の中で確保したアルバイトスタッフなどへの体調管理策を万全にした勤務シフトづくりも欠かせない。

 ◎…今年4月に出光興産と昭和シェル石油の統合会社がスタート。JXTGエネルギー、出光昭和シェル、コスモ石油の3グループ体制下で初の夏商戦となる。ガソリンの需給環境が改善される中、特約店経営陣は「昨年来、マージンは回復基調にあるが、さらなる儲ける力、収益改善力、経営力の3力がこれまで以上に問われる」と気を引き締める。


北海道のガソリン価格予想
5月6日(月)から5月12日(日)まで
価格上昇
実質ベースで仕切り価格が上昇

05月10日付掲載予定

■ガソリンは年平均2・6%減 24~28年度石油製品需要見通し
■期待外れも「そこそこ」 GW商戦
■北広島でシェアサイクル 道エネが6カ所に自転車100台配置
■2年連続の前年割れ 5年度の国内燃料油販売
■油外全般好調に推移 悩みは人手不足 ナラサキ石油白石SS