問われる増税後の「姿勢
オンリーワンづくりも注目
2019.9.25
 ◎…目前に迫った消費増税。増税前の駆け込み需要の反動で10月は売り上げの減少が見込まれている。「5年半前に消費税が5%から8%になった際、月末に駆け込み給油客が殺到し、ガソリン販売は通常月の2倍以上に膨らんだ。翌月は春休み商戦にもかかわらず、その反動で前年実績を大きく下回った」と語る特約店関係者。 そして「今回の消費増税でも駆け込み需要の反動で10月の販売減少は覚悟している。こうした事態を想定し、売れないからと競合SSよりも値段を下げる販売姿勢だけは回避しなければならない」と、消費増税後について採算販売の必要性を強調する。


 ◎…消費増税後の対応次第で今後のSS経営の行方が決まるとも言われている。販売数量の増減に一喜一憂する時代は終わった。商いの基本のひとつである採算販売、利益重視の姿勢を貫けるかどうかが消費増税後の10月商戦の大きな課題になっている。

 ◎…SS数の減少に歯止めがかかるのか、それとも右肩下がりの状況が続くのか。今後の動向に気を揉む関係者は少なくない。人手不足、後継者難が言われる中、地域に欠かせないSSづくりがキーワードとして浮上している。ある特約店経営者は「奈良県山添村の地元SSを活動拠点として、コミュニティーナースが過疎地医療を展開している。いわばガソリンスタンド・ナースとでも言うか、地域住民の健康を見守るSSとして注目されている。まさに地域との共生を実践しているモデルケース。地域との共生に何が必要なのか見極めた店舗づくりがSSの今後の方向性のひとつ」と、さらには「販売数量ナンバーワンを目指すのは昔のSS。これからの時代は数量より利益・収益ナンバーワンを目指す意識が欠かせない。さらには奈良県のSSのように、オンリーワンの店づくりも浮上してくるだろう」とも強調する。


北海道のガソリン価格予想
5月6日(月)から5月12日(日)まで
価格上昇
実質ベースで仕切り価格が上昇

05月10日付掲載予定

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■期待外れも「そこそこ」 GW商戦
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■油外全般好調に推移 悩みは人手不足 ナラサキ石油白石SS