SS3万カ所割れは回避
先行きには多くの難題
2019.8.15
 ◎…今年3月末のSS登録数がまとまった。資源エネルギー庁が、品質確保法に基づく2018年度末現在の登録数を3万70カ所と発表した。前年度末対比で減少数は677カ所となった。ピークだった1994年度末は6万421カ所で、その後、毎年度連続して減少し、この24年でSS数は半減した。

 ◎…多くの業界関係者は「今年3月末のSS数が3万カ所を割り込むのかどうか」を注目していた。 「何とか3万カ所台を保ったが、これまでの年度ごとの減少数からみれば、来年3月末には3万カ所割れが避けられない」との見方が強い。


 ◎…北海道の給油所数は前年度対比12カ所の減少となったものの1797カ所。徳島、香川、愛媛、高知の四国4県を合わせた1591カ所を大きく上回っている。商圏の広さを如実に表す数字だが、 「夏商戦では収益改善を確実なものにして再投資できる経営体質をつけることがSS生き残りのキーワードだ」と強調する特約店関係者。


 ◎…SSが減少する要因として、ガソリン需要の減少などといった構造的な要因がこれまであげられてきたが、ある特約店関係者は「深刻化する人手不足や後継者難、さらに地下タンクの規制強化対応を含めた施設老朽化に投資できない小規模事業者の廃業がここにきて増えている」と分析する。元売会社の集約によって需給環境が改善されつつある中で、販売最前線のSSの収益環境も改善してきているが、慢性的な人手不足解消も今後の大きな課題。 「元売会社が系列特約店、販売店の人手不足解消に寄り添うことが欠かせない」といった声も多い。


 ◎…人手不足対策はSS業界だけでなく様々講じられている。コンビニ業界では営業時間の短縮を視野に入れて検討しているという。SS業界もセルフSSの24時間営業見直しが今後の課題になってきた。


北海道のガソリン価格予想
7月28日(月)から8月3日(日)まで
価格上昇
上昇のあと、徐々に下げ方向で

08月05日付ヘッドライン

■令和6年度末道内SS数1641カ所に 29年連続、前年比27カ所減
■「随契に特段の配慮を」官公需で帯広石協が十勝振興局に要望
■「最賃の引き上げ必要」道最賃審専門部会が参考人の意見聴取
■災害時対応実地訓練始まる 給油再開への手順確認 上士幌で
■盛況のうちに夏祭り サクライオイルショップ清田SS