セルフは障害者泣かせ
心のバリアフリー化を
2019.8.15
 石油情報センターのまとめによると、SSのセルフ化率(全SSに対するセルフSSの割合)は、平成30年度末現在、全国で33・6%、本道で29・4%となった。地域差もあろうが、ほぼ3店に1店がセルフSSということになる。この数字をどう見るかだ。フルSSに比べ油価が3円ほど安いし、何より便利だと歓迎する声は確かに多い。ただ、そうした声の影に困惑の色も見え隠れする。

 かなり前のことだが、ツイッターに「周りはセルフSSだらけ。障害者ドライバーの私は使えない。お陰で2つ市を超えて給油…」といった投稿があった。この人は脳脊髄液減少症などで腕が90度までしか上がらず、握力も2、3㌔、左下肢に麻痺があって歩行も困難という状況だ。スタッフに補助を頼むと「ここはセルフなんです」と言われ、以降、声をかけづらくなったそう。障害のあるドライバーにとって、現状は必ずしも使い勝手がいいとは言えないようだ

 2016年4月に障害者への合理的配慮の提供を求める「障害者差別解消法」が施行されたのを受けて、元売各社では障害者への対応方針を定めたり、気軽にサポートを申し出られるようポスターを作成したりしているが、対応の最前線は何と言ってもSS。その取っ掛かりが障害者の心証を分ける。施設も無論大事だが、まずは「心のバリアフリー化」をし、誰もが気軽に利用できるSSにしていくことが大切。それでこそセルフ化率の向上にも意義が出てくる。  (W)


北海道のガソリン価格予想
5月6日(月)から5月12日(日)まで
価格上昇
実質ベースで仕切り価格が上昇

04月30日付ヘッドライン

■「採算販売」最優先に 北石連・商理事会が総会提出議案承認
■「まずは技術力磨け」 HNCが勝ち組SS応援セミナー
■基本方針への準拠求める 官公需で経産省が都道府県知事に要請
■LINEでショップカード 道エネチャレンジ西野3条SS
■油販増大へ集客策次々 東日本宇佐美セルフ山の手通宮ノ丘SS