市況構築など俎上に
課題解決への方途模索
2019.8.30

各石協が抱える課題を持ち寄り 意見交換を進めた経営懇談会
 【紋別】エネルギーの安定供給に向け紋別、帯広、釧根、北見石協の幹部が一堂に会し、情報を共有するとともに時々の課題で意見交換する「道東4石協経営懇談会」が22日、紋別市内のホテルで開かれた。昭和51年3月の初開催から41回目を迎える今回の懇談会でも適正市況の構築や一般取扱所経年地下タンクへの補助金拡大など様々な問題をテーマに、予定時間を大きくオーバーして意見交換し、あるべき方向性を探った。

 はじめに開催地、紋別石協の薩田和明理事長があいさつし、昨年の胆振東部地震でも最後の砦となったSSの使命にも触れながら「石油製品の安定供給のためにも組合員の健全経営が不可欠」などと強調。

 また、来賓として参加した北石連の前川正一専務理事が祝辞を述べるとともに、帯広石協の髙橋勝坦理事長、釧根石協の豊田高明理事長、北見石協の原谷真人理事長もそれぞれあいさつした。

 引き続き原谷理事長を議長に、適正市況の構築やブラックアウトの課題と対策、市場環境の安定化、経年地下タンクへの補助金などを俎上に載せ意見交換した。

 初めに議題提案を行った帯広石協は、道外業者参入による市況の混乱やそれへの対応について報告し、各石協いずれも同様の状況にあることなどが意見として出た。さらに同石協は、先に設置した災害委員会による緊急車両ステッカー作成などの取り組みも説明した。

 ブラックアウト対策としては、組合員の連携が強化されたものの、さらなる日常的な防災意識の継続や災害への備えが重要だとの意見も。

 一般取扱所地下タンクのライニングや高精度油面計設置などへの補助金に関しては、薪炭業者への拡大も必要だとの意見が出され、制度を変えるため根気強く取り組んでいくことで一致した。

 また、意見交換終了後に髙橋理事長が、タイヤの空気圧不足による事故が多発している現状を指摘し、SSにおけるエア点検の徹底を提案。前向きに取り組むことを申し合わせた。 

 最後に、前川専務理事が道指定の重要施設数や重要施設からの優先給油要請へのフロー、9月からの満タン&灯油プラス1缶運動、自家発電機の点検研修などについて最新情報を提供した。

あいさつする薩田理事長


北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付掲載予定

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