立冬過ぎて冬商戦に突入
灯油需給はタイト化必至
2019.11.15
 ◎…暦の上では立冬を過ぎた。 「今年は秋らしい日がないままに冬が駆け足で訪れ、SS店頭は例年より早い冬支度に追われた」との声がSS関係者から聞かれる。そして暖房用燃料の雄とも言える灯油需要がどのようになっていくのか、先行きを気にする関係者は少なくない。


 ◎…令和初の師走商戦を前に、灯油需給の構造変化も気掛かりな材料のひとつになっている。今冬の灯油需給は寒さに関係なくタイト感が強まるのは必至といった見方がある。2020年の国際海事機関IMOの環境規制で、船舶用C重油代替え適合油の供給開始があるという。 「適合油の生産に中間留分が使われるため、灯油や軽油などの中間留分の需給がタイトになり、元売会社の灯油や軽油の出荷に少なからず影響を与える」と話す関係者も多い。

 ◎…北海道をはじめ東北などの寒冷地では、暖房用燃料としての灯油の優位性は変わらないものの、消費者への安定供給を前提にした仕入計画が欠かせないところだ。

 ◎…消費増税による10月のガソリン販売は「思たほどの減販にはならなかった」 「前年と比べると10%前後のダウン」と様々だが、東京をはじめとする関東圏では予想以上の減販になったところもあったようだ。ある特約店関係者は「知人の東京の特約店では、織り込み済みである消費増税前の仮需の反動もあるが、稼ぎ時の週末を襲った台風などの自然災害、天候不順で想定外の減販になったという。しかし、11月になって天候が安定したことから販売回復の兆しを見せており、ガソリン市況は減販でも値崩れしたケースが少なく、マージン重視の姿勢を強めたと話している」と語る。

 ◎…来月からの師走商戦を前に、人手不足に頭を痛める特約店、販売店は少なくない。アルバイトの戦力化を軸にした体制で挑むとしている特約店関係者は「今月20日までに何とかメドをつけたい」と話すが、業界にとって、今後も人手の確保が悩ましい問題となっていきそうだ。


北海道のガソリン価格予想
6月30日(月)から7月6日(日)まで
価格上昇
仕切上昇

06月30日付ヘッドライン

■灯油代金の支払い平準化 エネコープが灯油積立サービス実施へ
■85.9%に何らかの影響 人手不足で道経済部が調査
■仕切り乱高下 道内各市場対応に苦慮
■負担軽減へ支援第4弾 LPガス利用者に北海道
■カーリースにも総力結集 車検客らに猛アピール ナラサキ石油東北通SS