低炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの利活用が声高に叫ばれ、化石由来の燃料油は肩身の狭い思いを余儀なくされているが、冬の北海道にはまだまだ灯油が欠かせないものであり主役だと、真剣な表情が訴えかける、そんな場に出くわした。大袈裟な物言いなのだろうが、北海道経済産業局と北海道が先に開催した「北海道地域灯油意見交換会」のことだ。
今までと何がどう違う、と問われれば返す言葉に窮する。が、そう感じたのは独り筆者だけではないはず。あえて言わせてもらえば、これまで消費者団体からの質問の多くは「なぜ灯油価格はそんなに高いのか」など「否定」を下敷きとするものだったような気がするが、今回は「原油価格や為替相場などに左右され価格を見通すのは難しいと承知している」としつつ、晴れ、曇り、雨など天気予報的情報の発信を求めるなど「肯定」を下敷きとしたものに変わった、そう思うからだ。
ある消費者団体の代表からは、胆振東部地震で明らかになった災害時における燃料供給の問題点や改善策、引き続き検討を要する課題などについて質問が出された。これもきっと、灯油に対する期待の裏返しなのだろう。
今冬灯油商戦は、道内各地に初雪の便りが聞かれるようになって、やっと本番に突入した。ガスなどに比べて自らのPRに疎いと言われる石油業界だが、消費者の微妙な心理変化をとらえた積極果敢な拡販への取り組みに期待したいところだ。 (W)
北海道のガソリン価格予想
3月25日(月)から3月31日(日)まで
変わらず
仕切り上昇 小幅値上げも
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03月30日付掲載予定
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