
「お金がなく、寒かった」。先月下旬、道北のある町で一人暮らしの69歳無職男性が空き家のタンクから灯油を盗もうとした窃盗未遂容疑で逮捕された。その動機が前記だった。また、翌日には同じく道北の中学校で体育館の暖房用灯油タンクから450㍑の灯油が盗まれた。このニュースを伝えたテレビ局のアナウンサーは「灯油価格の高騰が続く中での卑劣な犯行」と語っていたが、本当に灯油価格は高騰しているのだろうか。
道内の灯油のプライスリーダーと言われるコープさっぽろの今年1月1日の札幌市内の灯油価格を見ると92円。昨年同時期は95円だから3円高い。2016年に64円とかなり安い時もあったが、その2年前の2014年には104円という時もあり、高止まり感はあるが、決して高騰が続いているとは言えないのではないか。2008年には北海道での税込み18㍑配達価格が2439円、1㍑135円50銭という時もあった。
厳寒の本道で冬の暖房用灯油は欠かせないもの。生命にかかわるものであり、盗んででもほしいものでもある。
今、深刻化する人手不足の中でタンクローリー運転手は過酷な労働条件になっていると聞く。つらい作業の中にあっても命を守るエネルギーを届けているという使命感と誇りを持って業務に当たることで多少なりとも苦労が軽減されるのか。また、募集しても人が集まらないというのなら、経営者は、せめて気持ちだけでもと、その思いへの声掛けが必要では。 (祐)
北海道のガソリン価格予想
5月19日(月)から5月25日(日)まで
価格上昇
値戻し進むか
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05月25日付ヘッドライン
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