SSスタッフはマスクを着用し手洗いを励行するが
新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け様々な対策が進む中で、SSを運営する石油販売各社も「自衛」に懸命、不特定多数を相手にすることで感染リスクが高まるSSスタッフにマスクの着用や頻繁な手洗いを徹底させるなどしている。ただ、一方でマスクが手に入らないなど、見えない先行きとも相まって危機感が「困惑」に変わりつつあるのも実情だ。
道内では1月下旬、中国・武漢市に在住する40歳代女性の感染が初めて確認されて以降、 2月に入って感染者数が一気に増大。石油業界でも釧路市内の女性SSスタッフが感染し、SSが臨時休業に追い込まれる事例が発生している。
感染者数が国内最多となる中で鈴木直道知事が先月28日に「緊急事態宣言」を発表し、週末の外出を控えるよう異例の呼びかけを行う一方、官民ともに多数の人が集まる会議やイベントなどをすべからく中止。さらには全道の小中学校が臨時休校を決めるなど、感染拡大防止に向け様々な対策が進んでいる。
そうした中で、SSを運営する石油販売各社もそれぞれ「自衛」に懸命だ。これといった決め手が見つからない中、ほとんどは不特定多数を相手にすることで感染リスクが高まるSSスタッフにマスクの着用や頻繁な手洗いを徹底させているというものだが、その手洗いについて「1接客1作業ごとに1回」を義務付けるケースも。あるフルSSでは唾液による感染を防ごうと、これまで行っていた灰皿の清掃を取りやめてもいる。
また、防止とは少し離れるが、発熱も含め体調に異変を感じた場合には原因が何であれ必ず病院を受診し、その結果をフォロー(報告)することなどを文書化し徹底している販売業者もある。
ただ、一方でマスクや消毒液などの入手が難しくなって「対策を講じたいのはやまやまだが、限界がある」のも現実。人の動きが減る中で燃料油需要の減少は必至、加えて小中学校の休校で主婦層を中心としたアルバイトやパートが出勤できなくなり、シフトの見直しを余儀なくされるといった問題も出てきている中で、危機感が「困惑」へと変わりつつあるのも実情のようだ。
北海道のガソリン価格予想
4月1日(月)から4月7日(日)まで
変わらず
値下げが出るかも
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03月30日付掲載予定
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