「善戦」した今冬灯油商戦
需要減も収益がっちり
2020.4.10

雪解けが進み灯油商戦も一気に最終盤を迎えた
 3月下旬には道内各地で雪解けが一気に進み、寒波の呼び戻しも期待薄となる中で今冬灯油商戦は最終盤を迎えた。ここまでを総括すれば、暖冬もようで販売数量を大きく減らしながらも、適正利潤を追い続けた各販売業者の努力で終始20円を超す口銭を確保。そうしたことから「量×質」では善戦といったところだが、一方で販売戦略の巧拙が顕在化、2極化の様相を見せた商戦とも言えそうだ。


 元売各社の主導による需給の引き締まりなどから、ガソリンなど自燃油をめぐる収益環境は依然として良好を維持しているが、そうした中でも道内販売業者にとって灯油が「命綱」である構図は従前といささかも変わらず、今冬商戦への期待はやはり大きかった。

 ところがふたを開けてみると、10月は記録的な暖冬もよう。例年、下旬には便りが聞かれる初雪も大幅に遅れ、 「白くならなければ出ない」と言われる灯油の需要は、同様に暖冬で伸び悩んだ前年をさらに下回って焦燥の船出となった。

 やっと11月に入って冬型の気圧配置となり需要を押し上げたが、その後は時々に寒波が襲来するものの「暖かな冬」が続き、石油連盟のまとめによる10~2月の灯油販売量は158万kl余り、一昨年シーズンを35万kl以上も下回った。

 一方、90円台中盤でシーズン入りした灯油価格は大きな振幅もなく、適正利潤を追い続けた各販売業者の努力で20円を超す口銭を確保。原油価格の下落に伴う値下げ局面では25円に迫った。
 そうしたことで商戦を総括すれば「量×質」で前年、前々年をやや上回るなど善戦と言えそう。

 ただ、各販売業者の戦略で巧拙が顕在化。おしなべて「販売量はそれほど悪くなかった」とする販売業者と「シーズンを通して需要減に悩まされた」とする販売業者が出るなど、2極化の様相を見せたのも今冬灯油商戦の特徴となりそうだ。


北海道のガソリン価格予想
5月6日(月)から5月12日(日)まで
価格上昇
実質ベースで仕切り価格が上昇

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